注目の選挙の舌戦の火ぶたが切られました。細田前衆院議長の死去に伴う衆議院島根1区の補欠選挙が16日告示され、新人と元職の2人が立候補を届け出ました。
今回告示された全国3つの補欠選挙のうち、唯一自民党が候補を擁立、与野党一騎打ちの激しい選挙戦になっています。

衆議院島根1区の補欠選挙に立候補したのは、届出順に自民党の新人・錦織功政氏、立憲民主党の元職・亀井亜紀子氏の2人です。
今回の補欠選挙は、細田前衆院議長が死去したのに伴って行われ、16日に告示された全国3つの補欠選挙で唯一、与野党が直接対決します。

自由民主党・錦織功政候補
「今回の選挙は、大変厳しいものになります。ではなぜそんな時に私はあえて立候補したのか。それは金のためではありません。名誉のためでもありません。全てはこのふるさと島根の発展のために微力ながら貢献したい」

自民党の新人・錦織功政さんは、松江市で選挙戦をスタート。第一声を挙げた島根県庁前には、陣営によると約1100人が集まりました。地元選出の国会議員、そして党本部から小渕優子選挙対策委員長も応援に入りました。

自民党・小渕優子選挙対策委員長
「ふるさと島根を思う政治家の火を、どうかこの島根1区から消さないでいただきたい。今回の選挙においても、多くの皆様からご批判またご心配、そしてこの選挙戦にあたっては、大変なご苦労をおかけしております。そのことにつきまして、まずもって心からお詫びを申し上げます」

応援演説は、派閥の政治資金パーティーを巡る問題で政治不信を招いていることへのお詫びから始まりました。

自由民主党・錦織功政候補
「社会保障制度は、給付水準を引き下げることなく、しっかりと制度を堅持しなければならないし、若い子育て世代の皆様にとっては、子を産み、育て、しっかりとした教育を与えていく、こういう取り組みを、私はこれまで培ってきた知恵や経験を生かし、貢献して参りたいと考えております」

錦織さんは、公明党から推薦を受けたほか、建設業や農業・水産業など約150の業界団体の支持を受け、政治改革のほか、財務官僚としての約30年間の行政経験を生かし、教育の充実や中山間地域・離島の振興などに取り組むと訴えています。

立憲民主党・亀井亜紀子候補
「この島根、自民王国の島根でも衰退しか見えない。ここで勝てば、岸田政権に大打撃を喰らわすことができて、日本の政治の方向性が変わります」

立憲民主党の元職・亀井亜紀子さんは、JR松江駅前で第一声を挙げ、陣営によると約400人が集まりました。立憲民主党の福山哲郎元幹事長や女性議員、それに辻元清美代表代行が応援に入り、党を挙げての支援態勢です。

立憲民主党・辻元清美代表代行
「きっちり自ら処分をすることができないのなら、この島根の皆さんの1票で、岸田政権の処分、けじめしっかりつけようじゃないですか。今までの利権まみれ、そして一部の人たちの方だけを向いた政治を変えたいと思う。その思いを託されたのが島根1区の戦いなのです」

いわゆる裏金問題について、自民党はトップの岸田総理が責任をとっていないと批判。与野党一騎打ちの構図となった島根1区で、国民の意思を示すべきだと訴えます。

立憲民主党・亀井亜紀子候補
「労働の規制緩和、これが少子化の最大の原因であり、そして官から民へという掛け声のもとで、いろいろな公共サービスを削っていった、民間に任せていった。その結果が今の衰退した地方であり、衰退した島根県です。本当にもう一回、みんなと一緒に仕事をして、そして島根県のみなさまの声を届けたいです」

亀井さんは、連合島根が推薦、国民民主党の地方組織と社民党が支援、候補擁立を見送った共産党も自主支援を決めています。衆参両院で2期10年の国政経験を活かし、政治改革や子育て支援の拡充、労働格差の是正などに取り組むと訴えています。

全国で唯一の与野党一騎打ちの構図となった島根1区の補欠選挙。政治とカネをめぐる問題、そして経済政策、人口減少対策などを巡って論戦が交わされる見通しで、4月28日の投票に向け12日間の激しい選挙戦に突入しました。

TSKさんいん中央テレビ
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