実の兄を殺害した疑いで公開手配されている男。
「イット!」の独自取材で、「生きて出頭してほしい」と男に呼びかける親族や知人が目撃された。
新型コロナウイルスが猛威を振るい、マスクをしているのが当たり前だった3年前。
コンビニエンスストアの防犯カメラは、殺人の疑いで公開手配されている永山誠容疑者(60)の犯行直後の姿を目撃していた。
これ以降、永山容疑者の足取りは不明のまま。
事件は、2021年4月18日、茨城・東海村で起こった。
午後8時20分ごろ、永山容疑者の親戚から「兄弟がもめて、弟が兄を刺した」と警察に通報が入った。
警察官が駆けつけたところ、住宅1階のリビングで永山容疑者の63歳の兄が血を流して倒れていて、その場で死亡が確認された。
永山容疑者が兄を刃物で刺したのは、通報の50分前。
午後7時半ごろとみられている。
そして犯行直後にコンビニで目撃されたあと、やや離れた駐車場で車を乗り捨てて以降、3年間、永山容疑者の足取りはわかっていない。
永山容疑者は今、どこにいるのだろうか。
今回「イット!」は、犯行直後の永山容疑者と電話で話したという人物を独自取材。
語られたのは、永山容疑者がなぜ兄を殺したのか?
その動機に深く関わるものだった。
3年前、茨城・東海村で永山容疑者が63歳の兄を殺害した事件の現場。
近くの住民によると、当時、永山容疑者は、犯行現場のこの家で母親と2人で暮らしていたというが...。
近隣住民「買い物をお母さん乗せて、午前と午後とかで(車で送迎を)毎日やっていた」、「これが震災(東日本大震災)当時傾いちゃって、(永山容疑者に)起こしてもらったり。いろいろ助けてくれて」
母親や近所づきあいを大事にしていたという永山容疑者。
近隣住民「お兄さんが時折来て、怒鳴り声が聞こえた」
40年来の知人「前からそういうお金のことでもめていた。(殺された兄が)ずっとお金せびってきていた」
一方で、兄との間には長年、金をめぐるトラブルがあったという。
また取材を続ける中で、永山容疑者は犯行直後、新聞販売店に「あしたから新聞をしばらく止めてほしい」と電話をしていたことが新たにわかった。
永山容疑者と電話した新聞販売店の責任者「よくその状態であんな落ち着いて話してたなっていうのが最初の感想です。まったく動揺した感はなかった」
逃走するという時に、なぜ新聞の購読停止を連絡したのか?
犯行後の永山容疑者が立ち寄ったとされる親族に話を聞くと、「家族に迷惑をかけたくない」という永山容疑者の考えが見えてきた。
同居する母親に迷惑がかかることを避けたかったのだろうか。
「イット!」が取材を進めると、事件直後に、永山容疑者が母親と立ち寄ったという親族から話を聞くことができた。
永山容疑者の親族「誠(永山容疑者)は、お母さんを車に乗せてウチまで来た。兄弟でケンカして馬乗りになって、兄のこと殺しちゃったんだって。お母さんを車から降ろして誠は行っちゃったの」
母親を事件に巻き込ませたくなかったのだろうか。
親族の家に母親を連れてきた永山容疑者。
「しょうがないから、俺が犠牲になったるな...かぁちゃん」という言葉を母親に伝えていた。
長年、兄との金銭トラブルに悩まされていた永山容疑者と母親。
殺害という最悪の決断をしたことを、「犠牲」と口にしていたという。
その後、この親族は事件を警察に通報。
3年間逃走している永山容疑者が、警察に出頭する日を待ち続けているという。
また永山容疑者の知人たちからも、出頭を呼びかける声が聞かれた。
永山容疑者を知る人「事情があってやったんだろうから、説明して早く出てきていただきたい。お母さんのために」
永山容疑者の40年来の知人「(Q. 証言台に立つことになったら)それは構わないですよ。援護くらいしかできない。減軽してもらって社会復帰とか、また、母親と一緒に暮らせればいいかなとは思っています」
殺人の罪を償い、再び親子が会うことのできる日は来るのだろうか。
警察は事件解決に向け、情報提供を呼びかけている。
情報提供は、「茨城県警 捜査一課(029-301-0110)」「ひたちなか警察署(029-272-0110)」まで。
「指名手配犯に似た人物を見た」「当て逃げした人物がドラレコに映っていた」など犯人逮捕につながる情報から「訪問販売に来た業者がクーリングオフに応じない」「いつも自転車にいたずらをする人がいる」など身近に起きた事案まで、ご存知の情報をお寄せください。
投稿の際には、「5W1H(いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どのように)」を意識して、なるべく具体的に当時の状況を教えてください。写真や動画を送ることも可能です。
取材源は必ず秘匿し、情報管理を徹底することをお約束します。すべての方へのご連絡は難しいため、不採用の場合のご連絡と個別の問い合わせへのご返答につきましては、対応いたしかねますことを何とぞご容赦ください。
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