岡山と山陰を結ぶJRの特急「やくも」の現行車両の一部が4月5日で運行を終えます。岡山駅には多くの鉄道ファンが訪れ、最後の姿を見送りました。

駅に入ってきたのは、特急「やくも」として運行されてきた381系の車両です。

(前川裕喜 記者)
「かつて運行されたスーパーやくものデザインを復活させた紫色で反対側は展望できるパノラマ型の改造がされている」

この形の381系が岡山と山陰の間で運行されるのは5日で最後。駅では多くの人がカメラのレンズを向けました。

(訪れた人)
「最後ということで、会社を休んで乗りに来た」
「国鉄車両がなくなるということで 寂しいところではあるが、ありがとうという言葉とこれからゆっくり休んでと(言いたい)」

1982年に導入された381系は岡山と山陰の間で1日30本運行され、今では国内で唯一、現役で走る国鉄時代の特急電車でした。

カーブが多い区間を走るため、振り子の原理で車体を傾けることができるのが特徴ですが、乗り物酔いをしやすいことでも有名な車両で、何度か改良が加えられました。

そして、この区間では4月6日から島根県の宍道湖の夕日やたたら製鉄の炎をイメージしたデザインの新型、273系が導入されます。

新しい技術を使って乗り心地を向上させたうえ、座席の間隔も従来より広くとっています。バトンを渡す新しい車両も決まり、国鉄時代から40年以上、担ってきた役目を終える381系。午後5時13分、岡山駅を後にしました。

岡山放送
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