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プレスリリース配信元:マイナビ

過半数を超える企業が2024年度に「5%以上」非正規雇用の賃上げを行う予定。一方、非正規春闘で要求のあった「10%以上」の引き上げ予定は約2割。4月解禁のライドシェアの認知度は約3割、就業意向も約2割

株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、全国の企業、個人それぞれを対象に実施した「非正規雇用市場における採用・求職動向レポート(2024年1-2月)」の結果を発表しました。





<TOPICS>
企業の求人ニーズが個人の求職ニーズを8.1%上回り、売り手市場が続く【図1】

2024年度に「5%以上」賃上げを行う予定の企業は過半数を超える一方、非正規春闘で要求のあった「10%以上」の引き上げ予定は約2割にとどまる【図2、3、4】

賃上げ方法として、「福利厚生の導入・改定」を予定・検討中の企業は約3割超【図5、6】

2024年4月解禁のライドシェアの認知度は33.7%と、就業意向がある割合は23.0%に留まる【図7、8】



【調査概要】
◆企業の求人ニーズが個人の求職ニーズを8.1%上回り、売り手市場が続く

企業の求人ニーズ(24年1-2月に非正規雇用者の採用活動を行った企業の割合)は25.1%(23年11-12月比:2.1pt増、23年1-2月比:1.8pt増)となり、個人の求職ニーズ(24年1-2月に非正規雇用の求職活動を行った個人の割合)は17.0%(23年11-12月比:0.1pt増、23年1-2月比:0.4pt減)となった。企業のニーズが個人のニーズを上回っており、採用が難しくなる売り手市場となっている様子がうかがえる。【図1】

【図1】


◆2024年度に「5%以上」非正規雇用の賃上げを行う予定の企業は過半数を超える一方、非正規春闘で要求のあった「10%以上」の引き上げ予定は約2割にとどまる

前年(2023年3月)と比べて、既存の非正規雇用者に対する賃上げを行った企業は51.3%で、業種別では[飲食・宿泊]で63.2%と最も高かった。また、2024年度に賃上げを予定している企業は57.2%で、業種別では[建設]で70.2%と最も高くなった。【図2、3】
2024年は連合が「5%以上」という賃上げ目標を掲げており、「5%以上」の賃上げ予定の企業は56.8%と過半数になった一方で、非正規春闘で要求のあった「10%以上」の引き上げを予定する企業は21.5%にとどまった。「10%以上」の賃上げ予定の企業を業種別でみると、[建設]で30.2%と最も高く、次いで[飲食・宿泊]で29.7%となった。2024年問題で人手不足が懸念される建設や、慢性的な人手不足が続く飲食・宿泊業で10%以上の賃上げを行う企業が比較的多い様子がみられた。【図4】

【図2】

【図3】


【図4】


◆非正規雇用者の賃上げ方法として、「福利厚生の導入・改定」を予定・検討中の企業は約3割超

2024年度に非正規雇用者への賃上げ予定がない企業に、非課税対象である福利厚生の導入・改定によって、実質的に従業員の手取りを増やし賃上げと同様の効果につなげる方法であれば導入を検討できるか聞いたところ、そう思う割合は39.6%となった。
「定期昇給」「ベースアップ」といった通常の賃上げとは異なる方法として、福利厚生の拡充は非正規雇用者の待遇改善に有効な施策となりそうだ。【図5】
また、2024年度に賃上げを目的とした非正規雇用者の福利厚生の導入・改定を行う予定・検討中の企業は31.6%、まだ検討できていないが必要性を感じている企業は34.9%となり、非正規雇用者の賃上げを目的とした福利厚生の導入・改定に関して企業の関心が高い様子がみられた。導入・改定予定の福利厚生は「食事代の支給」が22.3%と最も高く、次いで「慶弔お見舞金」が21.3%となった。【図6】

【図5】

【図6】


◆2024年4月解禁のライドシェアの認知度は33.7%、就業意向がある割合は23.0%に留まる

2024年4月に解禁されるライドシェア※を知っている割合は33.7%で、就業意向がある割合は23.0%に留まり、解禁後すぐに働こうと思う人は7.5%。また、働く上で重視することは「勤務時間を選べる(50.3%)」が最も多く、次いで「業務上の安全性が確保されている(49.0%)」「車の破損や乗客とのトラブルなどの保障制度がしっかりしている(48.7%)」となった。【図7、8】
働き方に関する項目と同程度に業務上の安全性に関する保障、基本的な賃金や実費(ガソリン代等)の補償が重視されているようだ。

※ライドシェアとは:一般ドライバーが有償で顧客を送迎できるようになるサービス。アプリなどプラットフォームを介して、時間と車が空いている一般のドライバーが、移動サービスを求める乗客に対して、移動サービスを提供するものです。

【図7】

【図8】


【調査担当者コメント】
物価高や最低賃金改定などの影響も受け、2024年度に非正規雇用者に対する賃上げ予定の企業が多い様子がうかがえました。2024年の賃上げ率は30年ぶりの高水準であった2023年を超えることが見込まれ、建設や飲食・宿泊業で賃上げ率が高くなると考えられます。
「定期昇給」「ベースアップ」といった、通常の賃上げとは異なる賃上げ方法となる福利厚生の導入・改定に関心がある企業が多いことから、実際の賃上げと合わせて非正規社員に対する福利厚生の見直しや拡充に今後期待が持てそうです。
また、今回の調査では2024年4月より解禁されるライドシェアに関する求職者の意見もうかがいましたが、認知度は約3割・就業意向は2割程度にとどまっています。一方で、働きたいと思う人が重視することとして「勤務時間が選べる」が最多になったことから、今後認知が広まるにつれて新たな働く選択肢の1つとなっていくことも考えられるでしょう。
キャリアリサーチラボ 研究員 三輪希実


『非正規雇用市場における採用・求職動向レポート(2024年1-2月)』
○調査期間/
企業:2024年3月1日(金)-3月3日(日)/個人:2024年3月1日(金)-3月4日(月)
○調査方法/WEB上のアンケートフォームより入力
○調査対象/
<企業>
スクリーニング調査:従業員数10名以上の企業に所属している全国の経営者・役員または会社員で、自社の採用方針を把握している人
本調査対象:上記のうち、自社の非正規雇用労働者の採用方針について把握しており、直近2カ月以内に採用活動を行った又は新規採用を行った人
<個人>
スクリーニング調査:全国の15-69歳の男女(中学生を除く)
本調査:全国の15-69歳の男女(中学生を除く)のうち、直近2カ月以内に非正規雇用の仕事探しをした人
○調査機関/自社調べ
○有効回答数/
企業…スクリーニング調査:17,000名 本調査:967名
個人…スクリーニング調査:19,439名 本調査:1,585名
※調査結果の詳細はこちら
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20240329_72184/)からご確認いただけます。

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