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熊本県に本社を構える住宅メーカー、株式会社Lib Work。熊本、福岡、大分、佐賀など九州圏内や千葉などの関東圏に出店しています。

Lib Workの特徴は、住宅メーカーに留まらない事業内容です。土地探しや間取りなど一定のカテゴリーに特化したサイトやYouTubeチャンネルの運営を通し、デジタルマーケティングによる顧客ニーズに合わせた集客戦略を展開。また全国の工務店向けサブスクリプション型事業として、AI(人工知能)による新築住宅プランの自動提案システムの開発をはじめ、「ALC/アダストリア・ライフスタイル・クリエイション」と共同開発した戸建て商品「niko and ... EDIT HOUSE」のIPライセンス販売などプラットフォーム事業も行っています。

そんな一風変わった住宅メーカー・Lib Workは今年(2024年)1月末、新たな「家のカタチ」を生み出します。それが、土を主原料とした3Dプリンターハウスです。

熊本県のいち住宅メーカーが踏み出した、小さな一歩。開発にかけた想いをご紹介します。

「未来の家」づくりを阻む住宅業界の課題。熟練された職人に一任せざるを得ない現状

Lib Workが3Dプリンターハウス開発に向けて動き出したのは、約2年前。「2000年代になっても、自分が子どものころ思い描いていたような『21世紀の未来の家』ってなかなか登場しないな」ーそんな小さな疑問からでした。

たとえば、家そのものの造形。円形や流線形といった造形の家はなく、基本的には四角形に組んだ骨組みの形に留まっています。家を形づくる材料も、木材やコンクリート、鉄筋が主原料です。

そして一番Lib Workが課題視しているのは、住宅業界の生産効率性。自動車の大量生産を可能にした「T型フォード」の生産モデルを筆頭に、自動車業界は工程の分業化や人力に頼らない生産方法を生み出していきました。一方で住宅業界はどうでしょうか。たしかに住宅プランの設計や内装設備についてはオートメーション化されているものも多々ある一方、実際の家づくりとなると、熟練された職人に一任せざるを得ません。

こういった従来の建築工法は、一昔前からほとんど変わっていないといえるでしょう。

しかし、このような状況は建築業界・住宅業界が持つ特性や課題ゆえだったのです。


イノベーションが進みにくい住宅業界、抱える課題に3Dプリンターハウスで切り込んでいく

そもそも成熟産業といわれる住宅業界では、「人」に依存する労働集約型の働き方や建築方法の固定化など、イノベーションが進みにくい業界といわれています。もちろん住宅業界全体では住宅性能の向上をはじめ、CGやVRの活用などデジタル化などは日々成されていますが、家そのものをつくることについてはデジタル化が進んでいなかったのです。

3Dプリンターハウスは、そんな住宅業界が抱える課題に切り込んでいくものでした。

熊本地震を経て身をもって感じた人材不足問題、3Dプリンターハウスは職人の負担を減らす一つのソリューション

住宅業界が抱える課題のひとつに、大工などの職人不足が挙げられます。人海戦術に徹する建築方法だからこそ、労働人口ーひいては建築に長けた職人が必須なのです。

熊本県に本社を置くLib Work。この職人不足問題が顕著になったのは、2016年の熊本地震からでした。地震後の住宅1つ1つへの対応から始まり、2020年からのコロナ禍における一定の戸建て需要増加。一連の流れを経て、職人の高齢化や全体数の減少、需要と供給のミスマッチが明らかになったのです。

今から約6年後の2030年には、労働需要が7,073万人であるのに対し、供給される労働人口は6,429万人と、およそ644万人もの人材不足が発生する「2030年問題」に直面すると言われています。中でも建設業界の労働力不足は顕著になっており、2003年には600万人ほどの建設業就業者がいた一方で、約20年後の2022年には半数の300万人にまで減少しています。

その中で職人の負担を減らす一つのソリューションを提供できるのが、3Dプリンターハウス。立体成型が可能な3Dプリンターで、職人の手に頼らない住宅建築が可能となるのです。

熊本地震を経て、身をもって感じた人手不足問題。有効な施策が出ていなかった課題に対してダイレクトなソリューションを提供できるようになったのです。


持続可能性という観点から、「土」を主原料とした3Dプリンターハウス開発に挑戦

3Dプリンターハウス建築にあたり、Lib Workはもう1つ大きな挑戦をしました。それが、国内初(※2024年2月現在、当社調べ)の「土」を主原料とした3Dプリンターハウスだったのです。

そもそも従来の3Dプリンターハウスは、どのような材料でつくられるか知らない方も多いのではないでしょうか。実はほとんどが、コンクリートやモルタルを主原料としています。しかし持続可能性という観点から考えると、本当にそれが最適解なのか。そんな疑問が立ち上がりました。

主原料をモルタルやコンクリートにすれば耐久性を担保でき、開発期間も短い。しかし、どうしても建築過程で二酸化炭素が多く発生し、最後は産業廃棄物となりえてしまう…。そういった課題を抱えるまま、3Dプリンターハウスの建築に踏み込むことができませんでした。


土の配合や水分量の調節など、毎日緻密な計算との闘い。長い研究の末に「未来の家」が誕生

自然由来の資源で、建築中での二酸化炭素排出を大幅に抑えられる。また、最後は自然に返すことができる「土」に目を向け、持続可能な住宅建築に向けて長い研究が始まりました。土とそのほかの原料との配合や水分量の調節など、毎日緻密な計算との闘い。コンクリートやモルタルを用いた開発であれば、もう少し早く開発が終わっていたでしょう。

土にこだわるに至ったそもそもの始まりは、小さな疑問。

「現在認められている建材は木、鉄、鉄筋コンクリートの3つだけですが、そもそもなぜほかの材料ではダメなんだろう?」

そこには、もっと自由な発想で家をつくれないか?という想いがありました。

こうして、材料も形状も建築方法までも「未来の家」が誕生したのです。(この文章のあとに追記提案)


モデルハウスが遂に完成、職人の手に依存せず誰もが家を建てられる社会を目指して

今回の3Dプリンターモデルハウス建設は、建築DXにおける小さな小さな一歩。2024年中には100㎡の3Dプリンターハウスを完成させ、2025年には一般発売にまで精度を高めていけるよう日々取り組んでいます。

あわせて3Dプリンターハウスならではの特色を生かし、フランチャイズ展開も行いたい。それが、3Dプリンターハウスが持つ最大の強みである「職人の手に依存せず誰もが家を建てられる」そんな世の中につながると考えているからです。

その目標に向かって、課題はいまだ山積み。しかしLib Workは、住宅メーカーの枠を超えて新しい住宅・建設業界をつくっていきたい。そんな思いで日々イノベーションを起こすような事業を、今後も続けていきます。






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