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2022年4月、玩具メーカーのピープル株式会社では、初めてのパーパスとして「子どもの好奇心がはじける瞬間をつくりたい!」を策定しました。


このパーパスを体現しているのが、社員5人で運営する「ピープル赤ちゃん研究所」(以下、「赤ちゃん研究所」)です。事業の目的は、「ピープル流赤ちゃん観察メソッド」を広く世の中に発信・共有すること。ピープルの商品開発フィロソフィーを知ってもらうことでピープルのファンを増やし、親御さんが子育てを楽しめ、赤ちゃんが好奇心のままに生きていける社会を作ることを目指して、日々活動しています。 






本ストーリーでは、赤ちゃん研究所の立ち上げメンバーである小板 史美と平井 祐喜子が、発足の経緯と活動内容をご紹介します。ストーリー後半では、ピープル株式会社 取締役兼代表執行役 桐渕真人が赤ちゃん研究所の存在意義を語ります。

「赤ちゃんをおもしろがる観察視点を広めたい」の思いからスタートした赤ちゃん研究所

赤ちゃん研究所発足のきっかけは、ピープルの社員である小板と平井が自らの育児中にふとした疑問を抱いたことでした。


ピープルには、育休中の社員が書いた育児日誌を商品開発部内で共有するという文化があります。商品開発に携わっていた小板と平井も育休中に育児日誌を書き、職場と共有していました。


育休が明け顔を合わせるたび、我が子のおもしろポイントや楽しく育児日誌をつづった思い出を語り合う2人。「赤ちゃんってすごいよね」、「子育てって楽しいね」と大いに盛り上がっていました。


しかし子育て中の親御さんのSNSを見ると、育児を楽しむというよりは、不安な気持ちを抱きながら我が子と向き合っている内容が多いように思えました。では、なぜ自分たちは育児を楽しめているのだろう。そう考えたときに、普段から業務で実践してきた「赤ちゃん観察メソッド」に基づいて我が子を見つめ、その気づきを記録してきたからだと気づきました。


ピープルには、長年続く「こどもモニター制度」があります。0~10歳頃までのお子様に来社していただいたりお宅を訪問したりしてお子様を直接観察させていただく、商品を開発するうえで欠かせない取り組みです。モニター時にはお子様のありのままの行動を受け止め、じっくりと観察し、おもしろポイントや気づきを拾い上げていきます。


小板の育児日記





「なになに?」「なんでこれをしているのかな?」とおもしろがりながら子どもを見つめるとたくさんの発見があり、その子の持つすごさに気づける。これは、ピープルの中では当たり前のように受け継がれてきた観察視点です。しかしこの考え方を外部の方に話してみたところ、「ピープルって独特で面白いことをしているね」とお褒めいただいたことから、実はこれはとてもユニークな取り組みなのかもしれないと気づいたのです。


折しも、世の中では新型コロナウイルスが流行中。リアルなコミュニケーションがとりづらく、閉鎖的な環境のなかで子育てを頑張る親御さんに向けて、子育てが楽しくなる赤ちゃん観察視点を広く発信しようと誕生したのが「ピープル赤ちゃん研究所」です。

こうして、赤ちゃん研究所の試行錯誤の活動がスタートしました。 

赤ちゃん観察メソッドの本領発揮!活動の軸は「赤ちゃんをあじわうワークショップ」

ピープル流「赤ちゃん観察メソッド」は、以下の3点を大切にしています。 


・いつも赤ちゃんから

・もしかしたらを楽しむ

・まるっと全肯定


インターネット上でたくさんの情報やほかの赤ちゃんの様子などを見ていると、心配になってしまう親御さんも多いでしょう。でも目の前にいる赤ちゃんをじっくり見つめれば、その姿や行動からたくさんのヒントをもらえるはず。


先入観をもたずに、正解も不正解も決めずに観察し、「もしかしてこうなのかな?」と想像してみることで、赤ちゃんのすごさや好奇心に気づくことができます。この観察メソッドの発信方法を考えることが、赤ちゃん研究所の最初のチャレンジでした。



どうしたら届けたい人に届けられるのか。オンラインでの発信も試みたものの、行き詰まりを感じてしまいます。自分たちは、気づきや「おもしろがり」を一方的に発信したいのではなく、赤ちゃん観察をおもしろがることを実際に親御さんに体験してほしかったのです。


さまざまな試行錯誤の末にたどり着いたのが、現在の活動の軸となっている「赤ちゃんをあじわうワークショップ」です。



ワークショップでは月に1度、つかまり立ちまでの赤ちゃんと親御さんに集まっていただき、赤ちゃんの思うままに過ごしていただきます。所要時間は1時間程度。


まずは、大きな輪っかにさまざまなものがぶら下がった「すきすきモビール」を赤ちゃんに近づけてゆっくりと回し、反応を探っていきます。この時、研究所メンバーは赤ちゃんのちょっとした動きや表情の変化も決して見逃しません。赤ちゃんの様子をまるごと受け止めて、「これに興味があるのかな?」と仮説を立てていきます。


すきすきモビールで赤ちゃんのお気に入りを探ります


すきすきモビールで赤ちゃんが好きそうなものの仮説を立てたら、次のステップへ。赤ちゃんのさまざまな好奇心に寄り添うアイテムがたくさん入った「あじわうボックス」の中から、好きなボックスを選びます。ボックスは「ぴかぴか」「くるくる」「ふわふわ」など、20種類以上 。選んだボックスで遊んでいただくことで、赤ちゃんの好奇心がより広がり、親御さんの気づきがさらに深まっていきます。



このような仕掛けを用意しているのは、親御さんがおもしろがりながら赤ちゃん観察を体験することで、我が子の好奇心に気づきやすくするため。「うちの子はこれが好きみたい」「これが好きなら、家にあるあのアイテムも楽しめそう」など、何かしらの気づきを持って帰ってもらいたいと思っています。


ワークショップに参加した親御さんからは、「我が子ならではの個性に気づけた」「子どもがとても興味をもつものを発見できた」など、さまざまな感想が聞かれます。また私たち赤ちゃん研究所メンバーの観察眼や声掛けが嬉しかったという声も多くいただき、とても励みになります。


ワークショップは研究所メンバーの好奇心も刺激され、観察技術がさらに研ぎ澄まされる貴重な機会にもなっています。

「教えて!赤ちゃんフェスティバル」で大人の好奇心も大爆発!仮説を裏切りまくる赤ちゃんからヒントをもらう

2023年10月9日・10日には、二子玉川ライズ スタジオ & ホールにて「教えて!赤ちゃんフェスティバル」が開催されました。企業や大学研究者の方が用意したプロダクトを赤ちゃんに試してもらい、その姿や行動を観察しようという取り組みで、赤ちゃん研究所にとって初めてとなる大きなイベントです。


赤ちゃんが動き回りやすい、仕切りのないゆったりしたフロア


実は毎月のワークショップには、企業や研究者の方が多く見学に来られていました。


「本能に正直な赤ちゃんに聞いてみたい」

「忖度しない赤ちゃんから教えてほしい」


そんな思いを持つ皆さんが私たちの観察メソッドを見て、何か一緒にできることはないかと思ってくださっていたのです。このつながりを活かして、赤ちゃんに還元できるものをもっと探ってみたい。そんな考えから開催が決まったフェスティバルです。


フェスティバルにご来場くださったのは143組(赤ちゃん143人、大人189人)。


会場入り口では、月齢3か月・6か月・12か月の赤ちゃんの「ものの見え方」を体験できる三連の「赤ちゃんめがね」(実用新案登録済)を配布しました。赤ちゃん研究所メンバーが福井県鯖江市までリサーチに行き、たくさんの専門家のご協力をいただきながら製作した力作です。めがねを使ってみた親御さんは、「こんなに見えないんだ!」「この色は見えやすいね」など、さまざまな感想を口にしていました。


赤ちゃんの視力を体験。「こんなに見えてないの!?」


広々とした会場では、たくさんの赤ちゃんが出展物で心のままに遊んだり、動き回ったり。赤ちゃんの好奇心がはじけた瞬間を、赤ちゃん研究所のメンバーがすかさずキャッチ!写真に収め、気づきをコメントに残していきます。



出展者は自動車メーカーや素材メーカー、大学や企業の研究室など9つのグループで、普段の業務では赤ちゃんとまったく関わりのない方々です。フェスティバルにはさまざまな仮説を用意して臨んでくださいました。当日は赤ちゃんたちに負けず、出展者の皆様も赤ちゃんに対する好奇心が大爆発。興味津々で赤ちゃんの表情や行動を見守っていました。



フェスティバルを終えてみて、出展者様からは「赤ちゃんの反応が想像していたものと全く違った」という声が多く寄せられました。色々な仮説をもってきても、赤ちゃんはそれを次々と裏切っていく。驚きと新発見の連続で、「もっとこうすればよかった」といった声も聞かれました。自社プロダクトの良さや改良点を再確認する機会になったようです。


赤ちゃんについての気づきがたくさん集まりました!


フェスティバルでは、ピープル流赤ちゃん観察メソッドを多くの方と共有できました。たくさんの赤ちゃんたちが好奇心を思い切りはじけさせて、大人もその横で赤ちゃんに対する好奇心を爆発させている。そんな光景が見られる、本当に楽しく幸せな会となりました。


ご縁のあった出展者様とは今後も一緒に取り組みを発展させていく話も出ており、活動の幅が広がっていく可能性を感じています。


経営者が考える、赤ちゃん研究所の存在意義

ピープルの代表・桐渕真人は、赤ちゃん研究所のスタート時には「好きにやっていいよ」、その後の活動については、「ほぼ放置」のスタンスを貫いています。桐渕が赤ちゃん研究所とこうした距離を取るのには、れっきとした理由がありました。赤ちゃん研究所の存在意義や、今後メンバーに期待することを桐渕が語ります。



赤ちゃん研究所は、直接大きな利益を生み出すような事業ではありません。そのためか、外部の方からは「社内研究所に時間とお金をかける余裕があるんですね」と言われることもあります。余裕などはありませんが、ピープルがパーパス経営を実践するために、赤ちゃん研究所は必要な事業だと思っています。


なぜそう思うのか。それは、赤ちゃん研究所の活動が新たな価値やつながりを生み出すという可能性を感じているから。そして、長年ピープルがもっとも大切にしてきた信念に基づく活動をしているからです。 


ピープルが大切にしていることとは、子どもの好奇心を全肯定して受け止めることです。子どもが好奇心丸出しで好きなことを続けていければ、やがてそれがその子の特技や個性になる。さらに突き詰めていけば、それが他人にとっても価値のある役割分担となり、生きる術にさえつながっていくかもしれません。


2022年4月に策定したパーパス


ところが周囲が子どもの好奇心を否定し進むべき方向性を決めてしまうと、好奇心はそこでストップし、その後の幸せな未来も奪ってしまいかねません。だからこそピープルでは子どもが好奇心のままに生きていける社会を作っていきたいし、「好きなことをひたすらやった先には幸せが待っているんだよ」と伝え続けたいのです。

ピープルのおもちゃはなぜ「商品性が高い」と言われるのか?

外部の方と話していると、「ピープルのおもちゃは商品性が高いですね」と言われることがあります。商品性とは、似たような遊び方のおもちゃがいくつも並んでいる中で、人気キャラクターなどが付いていなくても赤ちゃんが自らそれを選び、遊んでくれる魅力のことだと考えます。


ピープルのおもちゃは、親御さんから見るとぎょっとするような一癖あるデザインであることも多いですが、子ども達は本当に夢中になって遊んでくれます。


赤ちゃんの「やりたい!」が詰まったロングセラー『やりたい放題』


ピープルがそのようなおもちゃを作れるのは、長年子どもや赤ちゃんを真摯に観察して、好奇心を爆発させられるおもちゃを追求してきたからにほかなりません。


ピープルのこどもモニター制度では、1年のうち4分の3程度はお子様や親御さんと直接触れ合い、行動観察やインタビューを実施しています。子ども連れの出勤もOKで、社員が子どもを連れて来ると、その子の行動を観察します。観察なくして、ピープルのおもちゃは生まれないのです。


子ども、特に赤ちゃんと接する時間が長ければ長いほど、そしてデータがたまっていけばいくほど、「商品性の高いおもちゃ」を生み出せることは間違いありません。これは他の人にはできない、ピープルだからこその大きな強みとなっています。

好奇心のままチャレンジした先にある可能性に期待

赤ちゃん研究所の活動は、「子どもを全肯定」「ありのままを観察」というピープルのパーパスをまさに体現しているものです。では会社にとって必要な新事業でありながら、赤ちゃん研究所の活動に踏み込もうとしないのはなぜか。それは、メンバーには好奇心に正直に、さまざまなチャレンジをしてほしいと考えているからです。


好奇心は子どもにとってだけでなく、大人が働くうえでも非常に大切です。自ら「これをしてみたい」と思って動くのと、上役から指示されたとおりに動くのでは、盛り上がりも生み出されるものもまったく違ってくるからです。



もちろんピープルは株式会社なので、先がまったく見えない活動をいつまでも続けてはいけません。しかし今の段階で無理に収益化につなげようとすると、研究所のもっている良さが失われてしまうことがわかってきました。赤ちゃんの好奇心をありのままに観察する事業であるのに、経営側がメンバーの好奇心を制限するような方向付けをしてはいけないのです。


今の方向性で活動を続けていけば、いつかは新しい商品づくりに活かせるだろう。新たなつながりが生まれて、世界が広がっていくだろう。その可能性を信じているからこそ、今はこのスタンスで見守っていきたいと思っています。

自分の中の「赤ちゃん性」を強固にしたメンバーたち。赤ちゃん研究所はどこへ向かう?

赤ちゃん研究所のスタートから現在にいたるまで、たくさんの試行錯誤がありました。これまでの活動を振り返り、小板と平井は次のように語ります。


「赤ちゃん研究所はすごくフレキシブルで、失敗を恐れずになんでもやってみるチームです。なぜそれができるのかと考えたら、やはり赤ちゃんからたくさんのことを学んでいるから。日頃から赤ちゃんのありのままの好奇心に触れていると、自分たちも『正解はわからないけど、やりたいからやってみよう』『正しそうなことばかり追い求めないで、心のままに挑戦しよう』と思えるようになりました。活動を始めてから、より自分の中の『赤ちゃん性』を大事にするようになりましたね」(平井)


「赤ちゃん研究所がものすごい勢いで色々な挑戦を続けられるのは、『好きなようにやっていいよ』と会社が言ってくれるから。赤ちゃん研究所のメンバーって、チームの中での役割分担がすごく明確なんです。桐渕が言うように、皆が好奇心のままに動いて自分の好きなことや得意なことを突き詰めたら、自然と『幸せな役割分担』ができていました。あらためて、赤ちゃん研究所はピープル流の経営視点に基づいた活動をしているのだと実感しています」(小板)



赤ちゃん研究所の始動から、約2年 。ピープルの開発フィロソフィーを言語化して発信してみたら、思いがけないお褒めの言葉やたくさんのフィードバックをいただきました。それらの声を励みに活動の幅を広げ、たくさんの新しいことにチャレンジしてきた日々でした。


今後はこれまでの取り組みを経てつながったご縁を大切にしつつ、活動を通じて得られた知見や感動を社会に還元できるよう、さらに挑戦を続けていきたいと考えています。



■ピープル株式会社 会社情報

「子どもの好奇心がはじける瞬間をつくりたい」をパーパスに掲げ、玩具をはじめとした商品やサービスの企画開発・販売を行っております。

社名:ピープル株式会社

代表:取締役兼代表執行役 桐渕真人

設立:1982年2月 玩具事業創業

資本金:2億3880万円

従業員数:53名 

本社所在地:東京都中央区東日本橋2-15-5 VORT東日本橋

公式ホームページ:https://www.people-kk.co.jp/

コーポレート広報チームnote発信中:https://note.com/people_pr/


■ピープル赤ちゃん研究所

公式ホームページ:https://akachan-ken.com/

赤ちゃん研究所観察日記note:https://note.com/pakkn/


























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