身近な交通手段、自転車の違反に反則金を課す「青切符」が2年後には導入される。

5日、道交法の改正案が閣議で決定さた。スマートフォンなどを使用する「ながら運転」も対象になる。

これまで自転車違反の多くは、交通ルールについて注意される「警告」にとどまり、事故につながる危険な運転や警告に従わない場合は、刑事処分が問われる「赤切符」の対象だった。

警察庁によると「赤切符」の検挙は、2022年の1年間で2万4549件にのぼり、この10年間で3倍以上になった。

全国の事故が減る一方で、自転車の事故は2年連続で増加、歩行者との事故も増えている。

死亡や重傷事故の7割以上で自転車側に信号無視、一時不停止などの違反があった。

こうした実態を背景に導入される「青切符」では、自転車にも自動車や電動キックボードのように反則金の支払いが求められる。

改正案には信号無視、一時不停止、徐行せずに歩道を通行や右側通行に加え、新たに携帯電話を使う「ながら運転」など100余りの違反が盛り込まれ、16歳以上が対象となる。

反則金は5000円から1万2000円程度の見通し。

一方、携帯電話の使用で事故に繋がるような危険な運転は、酒酔い運転や酒気帯び運転と同じ「赤切符」が適用される。

また、車道を走る自転車を保護する目的で、自動車が追い抜く際に十分な間隔がない場合には、自動車には安全な速度で走行すること、自転車にはできる限り左端に寄ることを義務づける自転車との間隔に「思いやり」規制も盛り込まれる。

この「思いやり」規制に違反すると自動車側には、「3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金」、自転車側には「5万円以下の罰金」の罰則が設けられる。

今の国会に提出され、成立したら「青切符」も2年後には施行される。

フジテレビ
フジテレビ

フジテレビ報道局が全国、世界の重要ニュースから身近な話題まで様々な情報を速報・詳報含めて発信します。

社会部
社会部

今、起きている事件、事故から社会問題まで、幅広い分野に渡って、正確かつ分かりやすく、時に深く掘り下げ、読者に伝えることをモットーとしております。
事件、事故、裁判から、医療、年金、運輸・交通・国土、教育、科学、宇宙、災害・防災など、幅広い分野をフォロー。天皇陛下など皇室の動向、都政から首都圏自治体の行政も担当。社会問題、調査報道については、分野の垣根を越えて取材に取り組んでいます。