リンゴを使ったお酒・ハードサイダーを造っている岩手県紫波町の小さな醸造所を紹介する。
(聞き手:高橋礼子アナウンサー)

ハードサイダーという種類の酒の主な原料はリンゴで、海外ではビールと同じ様に昔から親しまれている。
このハードサイダーを「紫波町特産のリンゴで作りたい」と思い、4年ほど前から製造・販売しているのが「紫波サイダリー」。製造しているのは、アメリカ出身の2人だ。

紫波サイダリー製造責任者 ワレニウス・ミカさん
「私はシアトル出身のミカです」

紫波サイダリー代表社員 ハワード・ジェフさん 
「コロラド出身のハワードです」

2人は、外国語指導助手として17年前に来日し、紫波町への配属をきっかけに親交が深まった。

Q:2人はどうやって知り合ったんですか
紫波サイダリー製造責任者 ワレニウス・ミカさん
「紫波町役場(教育委員会)です。2人とも小中学校の英語の指導をやっていたので。2010年あたりですね」

Q:そんなに長い付き合いだったんですね。そこからどうして2人でサイダリーをつくることになったのですか

紫波サイダリー代表社員 ハワード・ジェフさん 
「私、ニューヨーク市で住んでいた時、紫波町出身の女性と結婚し、よくハードサイダーを飲んでいた。紫波町にきて、紫波町ではおいしいリンゴがあるのに、誰もハードサイダーを造っていなかった。ここでも(ハードサイダーを)飲みたかったから、自分で作ろうと思った」

醸造・びん詰めなど作業はすべて手作業で、ミカさんとジェフさんの2人でこなす。

Q:こちらはどういった場所なんですか?

紫波サイダリー製造責任者 ワレニウス・ミカさん
「ここは紫波サイダリーの醸造室になります。紫波サイダリーではリンゴだけではなくて、いろいろ副原料も使っているが、リンゴをまず発酵させ、その発酵の最中にホップを入れたり、いろいろ副原料を入れたりして、私たちのハードサイダーになる」

紫波サイダリーでは、リンゴを基本の原料にしてホップやスパイスなどを加え、様々なフレーバーを展開し、季節に合わせ限定商品を製造している。
高橋アナウンサーが、定番のロングヒルホップサイダーを飲んでみた。

高橋礼子アナウンサー
「りんごの香りが広がります。ビールのようなキリっと感とワインのような果実味が感じられる。両方のいいとこ取りをしたようなお酒ですね」

紫波サイダリー製造責任者 ワレニウス・ミカさん
「和食でも洋食でも合うと思います」

Q:ミカさんはどんな料理に合わせるのが好きですか
紫波サイダリー製造責任者 ワレニウス・ミカさん
「私は豆腐とかおからの和え物とかに合わせて飲んでいる」

そして、3月12日までクラウドファンディング限定の商品を販売。そのテーマが妖怪だ。

紫波サイダリー製造責任者 ワレニウス・ミカさん
「このセットには3本ありまして、河童・羅刹・座敷童子になります」

それぞれの妖怪に合わせたフレーバーになっている。
きゅうりとホップの風味を加えた「河童」。
激辛唐辛子・キャロライナリーパーの風味で鬼をイメージした「羅刹」。
お茶とせんべいでもてなすと喜ぶという言い伝えがある「座敷童子」は玄米茶の風味で「おでん」を合わせていただくのがおすすめだそう。

高橋礼子アナウンサー
「(座敷わらしのハードサイダーは)最後にお茶で包み込んでくれるような優しい味。お茶の香りが残っている間に温かいおでんと一緒に食べるのが合いますね」

きゅうりフレーバーの河童は、じゃじゃめん。
キリっと辛い羅刹は、ピザなどと合わせていただくのがおすすめだ。

Q:ハードサイダーをこれからどのように広めていきたいと思っていますか
紫波サイダリー代表社員 ハワード・ジェフさん
「日本全国に売りたいし、アメリカでも売りたい」

紫波サイダリー製造責任者 ワレニウス・ミカさん
「小さな会社ではあるが、今まで通り新しい挑戦、新しいフレーバーを色々出して続けたいと思っている」

岩手めんこいテレビ
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