海外旅行先で売春を疑われて入国拒否を受ける相談が増えているという。
背景にあるのが、海外での“出稼ぎ売春”をあっせんする「エージェント」の存在。
30代日本人女性に米・ラスベガスでの売春の仕事を紹介した疑いで男女3人が逮捕された。
海外で日本人の入国拒否相次ぐ
「最悪、ホント最悪。アメリカで入国拒否された」
「入国審査でまさかの“別室送り”になった」
海外旅行先でまさかの入国拒否。その理由は…。
アメリカのビザにくわしい佐藤智代行政書士:
「売春を疑われて入国拒否を受けました」というご相談が極端に増え始めてきた。
明らかになったのが、海外での“出稼ぎ売春”をあっせんする「エージェント」の存在だった。
ラスベガスでの売春の仕事を紹介した疑いで男女3人逮捕
一瞬、報道陣をチラリと見た後うつむいたのは、デートクラブ経営者の船木春香容疑者(37)。
ラスベガス案件 1日5時間勤務 保証180万円 観光旅行で来たというていで入国になります
船木容疑者、津崎佳子容疑者(43)、片桐寛士容疑者(40)の男女3人は2023年3月ごろ、LINEで30代の日本人女性にアメリカ・ラスベガスで売春をさせる内容のメッセージを送り勧誘、売春の仕事を紹介した職業安定法違反の疑いが持たれている。
SNSには“出稼ぎ売春”募る多数の投稿
SNSには、海外での“出稼ぎ売春”を募る投稿があふれていた。
「海外出稼ぎ」
「アベ15万円オーバー」
「1日30万円〜狙えます」
1日の平均報酬を示す「アベレージ」を略した隠語などを使い、「数十万円稼げる」とうたい、女性を勘誘していた。
出稼ぎ売春の実態について、ライターの佐々木チワワさんは「なぜ海外が出てくるかというと、単純に海外の方が稼げるからということなんですけれども、エージェントもしくはスカウトと呼ばれるような人間がいて、海外の出稼ぎ先を紹介してくれると。その中には、1カ月で1000万円以上稼ぐような女性もいます」と解説する。
警視庁によると、船木容疑者が30代女性を勧誘、津崎佳子容疑者がラスベガス担当のコーディネーター役として細かい仕事の条件などをまとめ、現地で片桐寛士容疑者が通訳を務めたという。
女性は2023年5月、観光目的でアメリカに入国し、外国人相手に売春を行っていたが、客や仲介組織とトラブルとなり、現地警察に助けを求めたことで事態が発覚した。
私服警官を接客し海外で勾留されている女性も
出稼ぎ売春をめぐっては、トラブルが絶えないという。
ライターの佐々木チワワさん:
基本的にそんなにおいしい話はない。私服警官を接客してしまって海外に勾留されている女性なども聞いたことがあります。
調べに対し、津崎容疑者と片桐容疑者は容疑を認めているが、船木容疑者は「募集をしたことは間違いないが、内容が売春とは思っていなかった」と否認している。
(「イット!」1月31日放送より)