元警察官の夫に死刑判決

福岡県内の自宅で妻と2人の子どもを殺害した罪に問われている元警察官の夫に、13日、福岡地裁が死刑判決を言い渡した。

2017年6月、福岡県小郡市の自宅で、妻の由紀子さん(当時38)と長男の涼介くん(当時9)、長女の実優ちゃん(当時6)の3人を殺害した罪に問われていた、福岡県警の元巡査部長・中田充被告(41)。

現場には練炭のようなものがあり、中田被告が「妻は育児に悩んでいた」などと話したことから、当初は無理心中の可能性が高いとみられていた。

しかし、司法解剖の結果、3人の死因が首を絞められたことによる窒息死と判明。
さらに、妻の由紀子さんの指先に残っていた皮膚片とみられる微物のDNAの型が中田被告のものと一致したことから、中田被告が逮捕されていた。

中田被告は、取り調べの段階から殺害を否認。
2019年11月の初公判でも「一切身に覚えがなく事実無根です。冤罪です」と話し、その後も「子どもを手にかけることは絶対にない」と無実を主張。

また、由紀子さんの指先に残っていた微物については「前日の夜、妻が自分(中田被告)を叩いた時に付いた可能性がある」と主張していた。

「3人殺害の結果は重大、酌量余地なし」

殺害を裏付ける直接的な証拠はなく、裁判員らがどんな判断を示すのかが注目されていた裁判。

裁判長は「外部犯の可能性が否定できる以上、犯人は被告人以外にいない」とし、由紀子さん殺害の動機については「警部補への昇任試験に受からなかったことを非難され鬱憤がたまっていたと推測できる」、子どもの殺害については「由紀子さんを殺害した後、冷静さを欠いて衝動的に行った可能性がある」などと指摘。

「家族3人を殺害した結果は誠に重大で、とりわけ子どもたちを殺害したことに酌量の余地はなく、死刑を選択することはやむを得ない」として、13日午後3時過ぎ、検察の求刑どおり死刑が言い渡されることとなった。

由紀子さんの母親も傍聴に訪れる中、判決の瞬間も、背筋を伸ばし裁判長の方を見つめたままだった中田被告。
判決を受け、由紀子さんらの遺族が次のような心境を明かした。

妻・由紀子さんの遺族:
判決については、私たちの意見と異なることはありません。
しかし、殺害された理由や、詳しい事実が結局わからないままになった点については、到底納得がいきません。

中田被告は判決に対し、控訴している。

(「Live News it!」12月13日放送分より)

【関連記事】福岡母子殺害で真っ向対立 冤罪主張の元警察官…死亡推定時刻に光るスマホの謎