陸上自衛隊の幹部らが公用車を使って靖国神社を集団で参拝した問題を巡り、木原防衛相は30日、宗教施設への組織的な部隊参拝を禁じた1974年の事務次官通達について、必要に応じて改正すべきだとの認識を明らかにした。
閣議後の記者会見で、木原防衛相は「通達は50年前のものであり、それ以降、信教の自由や政教分離原則に関する最高裁の判例もいくつか出ている」と指摘し、「内容は不断に検討し、必要に応じて改正を行うべきと考えている」と述べた。
宗教施設を巡っては、小林陸上幕僚副長ら22人が9日に「時間休」を取得した上で、一部公用車を使って靖国神社を集団で参拝したことが判明し、防衛省が調査を実施。
26日に調査結果を発表し、公用車の使用は不適切だったとして、小林副長らを処分する一方、私的参拝と認定し、通達への違反はなかったと結論づけている。