東京都教育委員会は1月15日、退勤時に商業施設で女性のスカート内を盗撮した46歳男性小学校教師と、女子生徒にキスした特別支援学校の46歳男性教師を懲戒免職処分にしたと発表した。

だが、懲戒免職には至らないが、懲戒に値する問題行動を繰り返す“懲りない”教師もいる。

物質の探求?「筋肉だよ、触ってみる?」

都教委によると、東京都多摩地区の高校に務める62歳の男性教諭は2023年4月、理科の授業中に、教室内で女子生徒2人に対して、「私の身体が脂肪だと思っているかもしれないけど筋肉だよ、触ってみる?」などと発言。着衣の上から尻を触らせ、生徒に不快感や嫌悪感を与えたという。9月に保護者から相談があって発覚したそうだ。

女性生徒に尻を触らせた“言い訳”は「物質の探求」
女性生徒に尻を触らせた“言い訳”は「物質の探求」
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さらにこの男性教師、驚くべき「言い訳」をしていた。都教委の聞き取りに対し「理科の年度の最初の指導で、物質の探求のため先入観をもって事象をとらえることがないようにということで、発言を行って生徒に体を触らせた」と話していたという。ただし、生徒には「物質の探求のため」などの説明は一切していないそうだ。

この教師は、「勝手な思い込みで、生徒がここまで嫌悪感を抱いているとは気がつかなかった」と話しており、停職1カ月の懲戒処分が下された。

だがこの62歳の教師、懲戒処分を受けたのは、初めてではなかった。

指と指の間を指で…

都教委によると、この男性教師は2022年に、「生徒の指と指の間を触る」「自分の膝の上に生徒の足をのせて膝下外側を触る」「生徒に自分の胸を触らせる」などしたとして、停職3カ月の懲戒処分を受けているのだ。停職処分を受けた教師は更正プログラムを受けなければいけない。それにも関わらず、生徒に不快感を与える問題行動は繰り返されてしまった。

懲戒処分を繰り返し受ける教師もいる
懲戒処分を繰り返し受ける教師もいる

この男性教師は、「度重なる指導を自分が受けているにも関わらず、軽率な行動で生徒の心を傷つけてしまい申し訳ない」と話しているという。

都教委によると、同様の問題行動で初めて処分を受ける場合と比べて、2度目の懲戒のため、処分内容は重くなっているという。

しかし、問題行動を繰り返すのは“わいせつ”教師だけではない。

顔面にボール投げつけ

東京都多摩地区の高校に勤務する63歳の男性教師は2023年9月、勤務先の学校で2年生の男子生徒の顔に向かってボールを投げつけて右目に当て、その体罰について速やかに報告しなかったとして、減給10分の1を6ヶ月間の処分を受けた。部活動の指導中の出来事だったという。

この教師も、2019年に生徒の顔面にボールを投げて当てた上に、生徒に他の生徒の顔をたたくよう指示してほおをたたかせるなどして、停職3月の懲戒処分を受けていた。

また処分を受けた事について、「体罰はいけないことと認識していたにもかかわらず、感情的になって体罰を行ってしまったことは悪質であったと反省している」と話しているという。

プライムオンライン編集部
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