自民党安倍派のパーティー問題に関し、派閥の指示があったことを明らかにする発言をした宮澤防衛副大臣は14日、副大臣の辞表提出後にFNNの取材に応じ、発言の際の心境について「きのうは腹をくくって戦うつもりで言っていた。正直言って更迭がほぼ決まった段階で、虎を野に放つようなものだと自分に言い聞かせたところがある」と語った。

安倍派に所属する宮澤氏は13日、派閥からの収入140万円を収支報告書に「記載しなくていいと指示があった」と明らかにしている。

宮澤氏は14日、FNNの取材に対し、秘書官経由で木原防衛相に辞表を提出したとした上で、「残念というか悔しいというか、やり残した仕事がいっぱいある。きょうは日本・イギリス・イタリアの防衛相が集まって戦闘機の件で署名している。あすは海上自衛隊の幹部学校で訓示をする予定だった。道半ばで大変悔しい思いを持っている」と語った。

一方で、「不記載に関しては言い逃れができるものではないので、しっかり受け止めなければと思う」と反省の弁も述べた。

派閥の指示を明かした発言については、安倍派内や自民党内から賛否両論が出ているが、宮澤氏は「地元の皆さん、全国の友人知人からは励ましの声を多数いただいている。心強い限りでうれしいなと思っていた。議員とは閉会後ですから、立ち話程度で会う方は、お互い励まし合っていこうという声を交わした」と語った。派閥幹部からの発言への反応はないという。

宮澤氏はその上で、「国民の皆さんから疑念を持たれることはよくない。身の潔白をみんなで証明していこうと思っているし、説明できる環境を早く作っていただく、各議員がそれぞれ決断していくステージに来ているのではないか」と強調した。

取材に先立ち宮澤氏は、東京・千代田区にある日枝神社を参拝。国会の開会と閉会の日に参拝しているが、前日の自らの発言もあったのでお礼も含めて改めて参拝したと明かし、「他力本願は本意ではない。決意を常に胸に秘めてお守りくださいということだけ念じている」と語った。

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