自民党の世耕参院幹事長は9日、京都府宇治市で記者団の取材に応じ、自身が所属する安倍派のパーティー収入からキックバックを受けながら、政治資金収支報告書に記載していなかった疑惑を受けて自身の進退について問われ「私自身は職責を全うしたい」と続投する意向を示した。

世耕氏は「私の所属する政策集団、そして私に関する政治団体のパーティー券に関する収支に関して疑念を持たれるような事態になったことは、まさに国民の政治不信を起こすことにつながるわけで、国民の皆さんに深くお詫びを申し上げたい」と陳謝した。

その上で「この問題は刑事告発がされ、捜査段階に入っている。特に報道によると一部の事務所の関係者はすでに事情聴取を受けている状況だ。そういう中で私が発言することで捜査に影響を与えてはいけない観点から、残念ながら今の時点で詳しくご説明することはできない。けじめがついて節目が出てくれば、私もしっかり説明したい、説明責任をいつかは果たしたい」と、現時点で説明を避けている状況への理解を求めた。

世耕氏はさらに「私の事務所においてもまだわからないこともたくさんあるから、徹底的に事実関係を慎重に調査・確認をしてしっかり状況を把握をする。まずは当局による捜査とか調査に全面的に誠実に協力をすることによって責任を果たしていきたい」と語った。

パーティー券収入がキックバックされながら収支報告書に記載せず、裏金となっていた疑惑については「精査をして、まず当局による捜査にお答えを誠実に行っていきたい」とし、政権への影響については「大変厳しい影響が出てくるだろうと思いますし、私自身もその(責任の)一端を感じている。事実関係がはっきりして、こういう課題・問題点があるということがわかれば改善・改革をする。岸田総理も先頭に立つと仰っているので我々もしっかりサポートして信頼回復に努める」と述べた。

世耕氏は去年までの5年間で、安倍派のパーティー収入から1000万円を超えるキックバックを受け、議員側の収支報告書にも記載していない疑いが浮上している。

※FNNでは「自民党派閥の政治資金問題」を継続取材しています。情報提供してくださる方は、ぜひこちらまでご連絡ください。

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(6枚)
フジテレビ
フジテレビ

フジテレビ報道局が全国、世界の重要ニュースから身近な話題まで様々な情報を速報・詳報含めて発信します。

政治部
政治部

日本の将来を占う政治の動向。内政問題、外交問題などを幅広く、かつ分かりやすく伝えることをモットーとしております。
総理大臣、官房長官の動向をフォローする官邸クラブ。平河クラブは自民党、公明党を、野党クラブは、立憲民主党、国民民主党、日本維新の会など野党勢を取材。内閣府担当は、少子化問題から、宇宙、化学問題まで、多岐に渡る分野を、細かくフォローする。外務省クラブは、日々刻々と変化する、外交問題を取材、人事院も取材対象となっている。政界から財界、官界まで、政治部の取材分野は広いと言えます。