三重・鳥羽市にある光日山観音寺で、約250年前に作られたという「摩利支天像」と呼ばれる仏像が盗まれた。2023年8月に撮影された防犯カメラ映像に、犯行の様子が記録されていた。
横付けした車で持ち去り
誰もいない寺の本堂に入ってきた1人の人物。怪しげな様子で、こそこそと本堂を物色している。しばらくすると、その人物は奥へと移動した。
この記事の画像(20枚)そこには、ある仏像があった。
光日山観音寺の永田密山住職(66)は、「一番右ですね。摩利支天像があったんですけど、侵入者が、摩利支天像の入れ物、厨子(ずし)ごと盗んでいった」と説明する。
侵入した人物が盗んだのは、複数ある「摩利支天像」と呼ばれる仏像だ。現在では作るのに最低でも1000万円はかかる、高価な仏像だという。寺によると、摩利支天像は約250年前の江戸時代に作られ、高さ約60cm、重さは約20kgあるという。
本堂に侵入した人物は、約1時間物色したあと、勝手口から仏像を外に運び出した。そして、勝手口に車を横付けすると、仏像とみられるものをトランクにつめこみ、走り去った。
住職「どうして盗む人間がいるのか。許せない」
仏像が盗まれたことに対し、永田住職は怒りをにじませる。
「どうしてこんな仏像を盗む人間がいるのかなと。捕まらずにまだ世の中に生きていくというのが許せない。みんなが拝んできたものですから、なんとかもう一回、ここに戻ってほしい」
寺から被害届を受理した警察は、映像に映る人物が仏像を盗み去った可能性があるとみて調べている。
(「イット!」12月7日放送より)
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