埼玉県の動物園から東アフリカ原産の「ギンガオサイチョウ」が逃げ出し、捕獲作戦が行われている。逃げたギンガオサイチョウは動物園で生まれていることから、自分で餌をとることができず衰弱してしまう恐れもあるという。

体長約70cm、体重1~1.5kgのメス1羽が脱走

12月4日、東松山市の埼玉県こども動物自然公園で飼育していた「ギンガオサイチョウ」1羽が脱走し、連日、捕獲作戦が続けられている。

逃げたギンガオサイチョウ
逃げたギンガオサイチョウ
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6日も園では捜索活動が行われ、青いジャンパーを来たスタッフが空を見上げ、ギンガオサイチョウを探し回っていた。さらには、双眼鏡のようなものを手に取る姿もみられた。

「クワァクワァクワァクワァクワァ」という独特の鳴き声と、くちばしの上にある大きな突起が特徴のギンガオサイチョウ。東アフリカの熱帯林やサバンナで暮らす鳥で、頬の色が銀色のため「ギンガオ」という名が付けられたという。

逃げたのはメス1羽で、体長約70cm、体重1~1.5kgで、カラスより一回りほど大きいという。

木の実が主食 基本的に「おとなしい」

園によると、ギンガオサイチョウは4日午前10時ごろ、餌やりをしようとした際にケージの隙間から逃げ出したという。

6日で脱走からすでに3日目。捜索活動は園内だけでなく、園の外でも行われていた。

木の実が主食で基本的におとなしいという
木の実が主食で基本的におとなしいという

大きなくちばしと、角のような突起を持つギンガオサイチョウだが、人に危害を加える恐れはないのだろうか。鳥の生態に詳しい東京大学の樋口広芳名誉教授は、「木の実を主食にしていますので、基本おとなしいですし、通常であれば人を襲ったりすることはない」と説明する。 

逃げたギンガオサイチョウはこの園で生まれていて、自分で餌がとれず衰弱してしまう恐れもあるという。

園で生まれたギンガオサイチョウ。自分で餌がとれず衰弱する恐れも…
園で生まれたギンガオサイチョウ。自分で餌がとれず衰弱する恐れも…

園によると、6日は日暮れで捜索を終了。逃げたギンガオサイチョウは現在、園の外にいるとみられている。園の内外を行ったり来たりしていることから、帰りたがっているのではないかと推測し、7日も慎重に捕獲作業を続けるとしている。   
(「イット!」12月6日放送より)

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