アメリカメディアは11月30日、イスラエル当局が1年以上前にイスラム組織ハマスによる10月の襲撃計画が記された文書を入手していたと報じた。
イスラエル政府は過小評価して対策を講じなかったとしている。
これはアメリカのニューヨーク・タイムズが11月30日に報じたもので、イスラエル当局はハマスが行った10月7日の襲撃計画が書かれた40ページに及ぶ文書を1年以上前に入手していたという。
文書は「エリコの壁」との暗号名がつけられ、襲撃の日付は書かれていなかったものの、ロケット弾の連射を皮切りに戦闘員が大挙してパラグライダーやバイク、徒歩でイスラエルになだれ込むなど作戦の具体的な手順が書かれていたとしている。
この文書は当時、イスラエル軍や諜報部門で共有されていたものの「ハマスの実力では実行できない」と判断され、事実上無視されたという。
さらに今年7月6日にもハマスが集落などを占拠する訓練を複数回行い、ハマス幹部も視察していると分析されていたものの、対策は講じられなかった。
ハマスによる襲撃はこうした計画通りに行われたとみられ、今後、関係者の責任が問われるとみられる。