東京都内の銭湯で撮影された浴槽に“豚骨スープ”を投入する動画に、SNS上で衛生面を心配する声や批判の声が噴出している。
この行為について医師に話を聞くと、「全身へのアレルギー反応が起こる可能性は否定できない」と話した。
“博多ラーメン風呂”2日目で中止に
威勢の良い掛け声とともに、お玉ですくって浴槽に投入されていたのは、本物の“豚骨スープ”。
この記事の画像(8枚)そのスープが入った風呂を長い棒でかき混ぜる様子が、銭湯の公式SNSにアップされたのだ。
行われていたのは、11月28日と29日の2日間。“博多ラーメン風呂”と称して、豚骨スープ入りのお風呂に入浴してもらうという企画。
しかし、動画の拡散に伴い、衛生面を心配する声や批判の声が殺到したのだ。
「公衆浴場としてはどうなんだろう?」
「嫌悪感がすごい」
批判が相次いだことで、博多ラーメン風呂は初日のみ行われ、2日目は中止となった。
銭湯側は、中止後の対応として公式SNSに浴槽を洗う動画をアップした。
専門家「十分な検証が必要」
この行為について医師に話を聞いた。
いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
普段食べたときに大丈夫なものでも、過敏に皮膚の反応、あるいは吸収されて全身へのアレルギー反応が起こる可能性は否定できないので、慎重な経過観察や十分な検証が必要だと思います。
また、公衆浴場の衛生管理上問題はないのか弁護士法人 橋下綜合法律事務所・松隅貴史弁護士に確認したところ、「もし水質基準を満たしていない場合は、条例違反となる可能性がある」と指摘した。
博多ラーメン風呂を企画した銭湯は、12月1日から約1カ月間は運営体制を見直し、イベント風呂を自粛すると発表。
番組が銭湯に取材を申し込んだところ、「公式SNSに投稿されている内容が全てです」とのみ回答した。
(「イット!」12月1日放送より)