部品や機械メーカーの労働組合で、中小企業の労組が8割超に上る「JAM」は21日、都内で記者会見を開き、来年の春闘について、基本給を底上げするベースアップ(ベア)で月額1万2000円以上の賃上げを求めるなどの基本方針を発表した。

ベアの要求額は今年よりも3000円増で、1999年のJAM結成以降、過去最高となる。

定期昇給分を含めた賃上げの総額は1万6500円以上を目指す。

JAMは、今年の春闘でも8882円(ベア+定期昇給分を含む)と、過去最高の賃上げを実現したが、物価の高騰で実質賃金のマイナスが続く中で「労働者の生活を守るためには、さらなる賃上げが必要」としている。

また、JAMは、中小企業の事業継続や製造業の維持・発展に必要な人材を確保するために「賃上げ」だけでなく、高齢者雇用や、多様性に対応したパートや派遣労働者の環境整備など、構造的な賃上げに取り組む方針だ。

すでに、労働組合の中央組織「連合」は、来年の春闘で5%以上の賃上げ目指すことを明らかにしていて、構造的な賃上げへの取り組みが広がりつつある。

(フジテレビ経済部)

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