データ提供 PR TIMES
本記事の内容に関するお問い合わせ、または掲載についてのお問い合わせは株式会社 PR TIMES (release_fujitv@prtimes.co.jp)までご連絡ください。また、製品・サービスなどに関するお問い合わせに関しましては、それぞれの発表企業・団体にご連絡ください。

Instagramで8.3万人(2023年10月現在)のフォロワーを抱えるアパレルブランド「Knuth Marf」(クヌースマーフ)は、自社店舗を持たず、インターネットをベースにアパレル商品の販売をしています。


ブランドは2021年11月12日に誕生し、立ち上げからわずか1年で年商5億円を達成。そこから2年も経たない間に国内有数のセレクトショップ「STUDIOUS」への卸や、国外数カ国への卸も展開しています。

現在の運営メンバーは総勢5名。全員が異なるバックグラウンドを持ちますが、ほとんどがアパレルの仕事は未経験でした。「いい意味でみんな常識がないんです」。誰も正解を知らないからこそ、選択肢は無限大。アパレル業界の常識に捉われず躍進を遂げる「Knuth Marf」 とは、どのようなブランドなのか。今回話を聞いたのは、元保育士から22歳の若さでブランドを立ち上げ、現在アパレルディレクターをつとめるChiemiと、CEOの中井亮です。少人数かつ業界未経験のメンバーが運営する「Knuth Marf」の舞台裏に迫ります。


Knuth Marf立ち上げメンバー。左から中井亮 / KotokaIzumi / Chiemi

絶対に成功すると誓った、父からの言葉

――保育士をされていたChiemiさんが、アパレルの仕事に興味を持ったきっかけは何だったのでしょう。


高校時代までは、メイクやファッションには興味がないスポーツ少女でした。保育の専門学校に入ってから、おしゃれに興味を持ち始め、SNSに服やメイクを投稿するようになると、フォロワーさんが少しずつ増えていき、アパレルの世界って楽しいなと思うようになりました。保育士として東京に出てきて働いていたのですが、自分がやりたいことは別のことかもしれない、と感じていました。そのタイミングでアパレルディレクターをされていた方から、一緒にアパレルをやりませんかとお話をいただきました。このチャンスはもうないかもしれないと思い、保育士を辞める決断をしました。


当時の写真


――保育士を辞める決断をした時の心境を聞かせてください。


決断には時間がかかりました。両親がお金を出してくれて専門学校に3年間通って保育士になったので、1年で辞めるのは申し訳ない気持ちでいっぱいでした。また、兄弟は公務員の職に就いているので、自由な仕事をすることが許されるのだろうかと、すごく悩んでいました。母は友達のような感覚でなんでも話せていたので、すぐに相談できたのですが、父に報告するのはためらいがありました。でも、やらない後悔よりやって後悔したほうがいいと思い、父に報告をしたところ、「ちえみの人生なんだから好きなようにしなさい、お金の支援はできないけどがんばれ」と言ってくれました。その時絶対成功しようと強く決心しました。



製造、配送トラブル――初期の失敗が「転機」だった

――その後、オリジナルデザインの服を作るためにKnuth Marfを立ち上げています。立ち上げ当初はどのような体制で運営していましたか。


中井がビジネス周りの責任者で、和泉がクリエイティブの責任者、私が服のデザインやブランドの看板的な役割を担っていました。偶然にも、最初から3人の得意分野がはっきり分かれていたのでやりやすかったです。ただ、3人ともゼロからオリジナルデザインのアパレルブランドを作るのははじめてだったので、すごく大変でした。まずは数型だけ服を作って、簡単に作れるネットショップでスタートならまだしも、最初から数千人のお客様、数千万円規模の生産を前提にしようと3人で決めて動きました。ブランドコンセプトから製造、生産管理、販売サイト、倉庫、カスタマー、広告宣伝、すべてのことを自分たちでやりました。立ち上げの頃は和泉が妊娠をしていたので、物理的な動きは中井と私の2人が中心でしたね。でも、和泉も出産前日まで働いていました(笑)




今思い出しても、みんなで毎日深夜まで動いていたことが鮮明に浮かんできます。和泉が実際に手を動かすことができない状況下でローンチ用のアパレル撮影の機会が訪れて、中井と私は外部カメラマンさんやモデルさんを起用しての撮影が初めてにも関わらず、二人で現場判断していたことも今となっては良い思い出です。


でも自分たちでやり続けたおかげで、今ではKnuth Marfというブランドそのものが看板になっていると思います。


初撮影の現場


――大変な苦労があったのですね。


最初は、服も思い通りに作れませんでした。製造発注は完了しているのに、工場の判断で生地が勝手に変更されていたり、縫製が雑だったり。秋冬物の販売なのに、倉庫に届くのが12月初旬だったり。製造元やデザイナーや工場など、すべての方々とはじめましてだったため、意思疎通のズレがたくさんあり、頭を悩ませました。服が出来上がったと思ったら、配送時に段ボール破損があってB品がたくさん出てしまい、何度も中井と2人で倉庫へ足を運び、自分達ですべて検品をしました。今はすごく丁寧で緻密にコミュニケーションを取っていただいている倉庫会社さんと契約しているのですが、当時の倉庫会社さんは管理も行き届いておらず、同じお客様に一度の注文に対して二度同じ商品をお送りしてしまったこともありました。お客様に届けるはずだった在庫がなくなってしまったので、中井を中心に私も電話とメールでお客様に謝罪をする日々も送りましたね。



――ブランドにとって転機となった出来事はなんですか。


立ち上げ当初に全員がうまくいかない経験をしているのですが、その経験が私たち、ひいてはブランドにとっての「転機」だったのかなと思います。Knuth Marfのメンバーは皆、アパレル業界未経験です。私はKnuth Marfの前にもアパレルはやっていましたが、初めてのことがたくさんありました。最初にいろんなパターンの失敗をしたことで、3人それぞれが大切なことを学べました。



一つ先、一つ上を創ることで、お客様に喜んでほしいから

――Knuth Marfの強みは何ですか。


ひとつは、先程も出てきましたが「チーム内で得意分野がはっきりしている」ことです。中井、和泉、私。3人の得意分野がはっきりしていて、それぞれの分野で結果を出す努力を当たり前のことと思い、行動していることは強みだと思います。例えばSNSやサイト等、目に見えるクリエイティブは社内にいる和泉が魅力的に創ってくれます。和泉が持つデザインやクリエイティブを越えた企画力はすごく強みだと思います。中井はKnuth Marfの根幹すべてを把握し、プロデュース、ハンドリングしてくれています。

他にもマネージャーやカスタマーの2名がいて日々懸命にKnuth Marfを支えています。誰が欠けても、今のKnuth Marfはありません。


もうひとつあって、チーム全員に一致して存在する「一つ先、一つ上を」という考えとそれに沿ったブランド運営です。何事においても、お客様の期待の一つ上を提供して、いい意味で相手の期待を裏切ろうといつもみんなで話しています。私がデザインや仕様にこだわって裏切りを創ることはもちろんですが、例えば、Knuth Marfではノベルティもゼロからデザインを考えて作り込んでいて、「えっ、これノベルティでもらえるの、嬉しい!」と思ってもらえるように作っています。ブランド1周年のときには靴下を作って、お客様に突然お送りしたこともありました。想像の「一つ上」を創って、楽しんでいただけるような仕掛けを考えています。



他にも、中井がカスタマー対応にもこだわり、カスタマー担当は事務的な返答をできる限り行わず、お客様に寄り添い、温度感を持って対応するようにしています。


――温度感とは具体的にどのようなことでしょうか。


例えば、早めに商品を送って欲しいと問い合わせがあった場合、大切なシーンや特別な場所に着ていくことが想像できます。その際の返答には、「大切な場面でKnuth Marfの服を着たいと選んでいただけてとても光栄です。間に合わせたいと思うのですが、いつ頃までにお届けできればよろしいでしょうか」のように、お客様の心情を想像し、寄り添った一言を付け加えることで、期待の「一つ上」のサービス提供を目指しています。この先には人がいるんだというカスタマーの温度感はお客様にも伝わっており、「カスタマーの方にすごく丁寧にしていただいたのでお礼を言いたい」というメッセージをよくいただきます。Knuth Marfのお客様は温かい方が多いのですが、カスタマーのおかげでもあると思います。


――Knuth Marfの商品は、「いい意味で相手の期待を裏切る」が価格設定にもあらわれているように思います。


価格は相当こだわっています。やっぱり「これだけの商品なのにこの価格で買える」と思ってもらいたいじゃないですか。私が以前やっていたブランドは、韓国のセレクト商品が多かったため、かなりお手頃価格で提供できていました。その頃ファンになってくださった方が今でも応援してくれています。セレクトからオリジナルになりましたが、「だから高くて仕方ないよね」ということはしたくないです。ただ、今でも、「もっと安く購入できたら嬉しい」というお声もあるので、デザインのこだわりや商品の質と価格との調整は、ずっと悩んでいます(笑)



一方で、ファッション業界の方にはネガティブな捉え方をされることもあります。こだわったデザインと品質に見合った金額設定を行うことは、お手頃に提供することと同じくらい重要なことだからです。手の込んだ商品を安くない価格で買うことに価値を感じる方は少なくありません。安い高いの感覚は人によって異なるので、いつも皆で悩んでいます。ただ、私たちはKnuth Marfを好きでいてくれるお客様に喜んでもらいたいので、いつもそのことを一番に考えていますね。


――なぜ高い原価率にも関わらず、今の価格で提供できているのですか。


少人数チームで、チーム内で完結できることが多いからだと思います。あと、ご一緒いただいている取引会社のみなさんが、共にKnuth Marfを良くしようと思っていただいているのがすごく大きいです。みなさんと互いに正直に話せるので成り立っているのかなと思います。いいものを作ることに、よりよいサービスを提供することを共に追求してくれるみなさんのおかげで、今の販売ができています。


こんなことを言いつつ、面倒ごとばかり受けていただいていることもあると思うので、本当に感謝しています。

新たな自分に出会うために――47都道府県と海外展開を目指して

――Knuth Marfが今後強化したい点はどこですか。


Knuth Marfのコンセプトに「胸がときめくような新たな自分に出会う。」という言葉があります。ご縁をいただくみなさんに、新たなときめきや発見、新しい自分との出会いを作りたいというのがブランドテーマです。なので、直接出会い、触れてもらえる場所をもっと作りたいです。


直近の目標としては、卸先さんをもっと増やしたいです。Knuth Marfには全国にお客様がいらっしゃるので、もっと実物を見ていただく機会を作りたいです。あとは、すでに台湾への卸や、中国にも始まっているので、国内と同時並行でアジア圏の卸先さんを増やすことが目標です。その後はヨーロッパとかニューヨークとか。


2〜3年くらいの目標としては、不定期でオープンできるギャラリー兼店舗のような場所を構えられたらなと。ギャラリーを使って服以外のことも企画できます。アパレルはベースにあるけど、「ここは面白いことやっているよね」と思ってもらえるような、裏切りのある楽しい「もの」や「こと」を創っていきたいです。例えば今動いている企画で、アート展に来た気分にもなれるポップアップ開催や、Knuth Marfの服を持ってパリに行き、街にいる方々に着ていただきスナップを撮る、というものがあります。英語も仏語も話せないですし、引き受けてくれるかもわかりません。でも面白いじゃないですか。Knuth Marfらしいチャレンジだと思います。


実際のパリでのストリートスナップ


私たちだからこそ創れる「楽しい」をお届けして、みなさんが新しい自分に出会える体験を提供していきたいです。



Knuth Marf (クヌースマーフ)

レディース、ユニセックス商品を展開するアパレルブランド。

トレンドに沿った衣服だけではなく、一癖あるデザインを生み出すことで、レディース/メンズの垣根を越えた商品を多数生み出しています。


心地よい響きを身に纏い

新たな世界へ旅立つ


” 新しい自分を探す旅先 “でKnuth Marfを訪れ、

胸がときめくような新しい自分と出会う。


” New Clothes, New Me. ”


●Knuth Marf Instagram

https://www.instagram.com/knuthmarf_official/

●Chiemi

https://www.instagram.com/cyoshi___/

●中井亮

https://www.instagram.com/ryonakai_/

●KotokaIzumi

https://www.instagram.com/kotoka_izumi/




行動者ストーリー詳細へ
PR TIMES STORYトップへ
PR TIMES
PR TIMES