バスタオルや手拭きタオルなどの毎日使うタオル、どのぐらいの頻度で買い替えているだろうか?

紡績メーカーのKBツヅキが、9月に全国の20代~40代の子どもがいる女性500人を対象に実施した調査では、「1年」が最も多いことがわかった。

買い替えの頻度が分からない人を除いた273人のうち、約36%が1年と回答。次に多かったのが「6か月」(約25%)で、「3年以上」使っている人も約11%いることが明らかになった。

毎日使うタオルをどれくらいの頻度で買い替えますか?(提供:KBツヅキ)
毎日使うタオルをどれくらいの頻度で買い替えますか?(提供:KBツヅキ)
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また500人全員に複数回答可で聞いた「タオルを買い替えようと思うきっかけ」は、最も多かったのが「見た目の劣化(色あせ・黄ばみ・破れなど)」(55%)で、「手触りが悪くなる(ごわごわする)」(43%)、「においが気になる」(38%)が続いた。

タオルを買い換えようと思うきっかけは何ですか?(提供:KBツヅキ)
タオルを買い換えようと思うきっかけは何ですか?(提供:KBツヅキ)

また、タオルの雑菌やウイルスについて、約8割が「気になる(“気になる”と“少し気になる”の合計)」と回答している。

タオルの雑菌やウイルスは気になりますか?(提供:KBツヅキ)
タオルの雑菌やウイルスは気になりますか?(提供:KBツヅキ)

「毎日使うタオル」は買い替えのタイミングに迷っている人は多いかもしれない。では、どのように見極めればいいのか? また、買い替えによって新たにタオルを購入する際にはどのようなことに注意すればいいのか?

KBツヅキの担当者に「買い替えタイミングの見極め方」と「購入する時の注意ポイント」を聞いた。

買い替え時期の目安となる5つのサイン

――「毎日使うタオル」の買い替えのタイミングは、どのように見極めればいいのか?

買い替えの目安となる年数は素材や洗い方によって大きく異なるため、一概には申し上げられません。

以下が買い替え時期のサインと考えます。

・タオル自体が薄くなってきた
・タオルの「パイル(タオルを構成する糸の輪のこと)」がゴワゴワと硬くなってきた
・色あせたり変色してきた

・洗っても、においが残るようになってきた
・「パイル」の引きつれがいろいろな箇所で発生したり、「ヘム」がほつれてきた


タオルが硬くなれば、拭いた際に肌へのダメージの原因となりますし、においが残る場合には菌や菌の排泄物が蓄積している可能性が高く、衛生的にあまりいいとはいえません。

上記のようなサインがみえたら、新しいタオルに交換して、気持ちも新たに爽快な気分で日々を過ごしていただきたいと思っています。


――タオルの「パイル」とは何?

「パイル」とは、タオルを構成する糸の輪のことです。タオルを拡大すると、たくさんの糸の輪で構成されていることが分かります。


――では「ヘム」は?

「ヘム」は、タオルを横向きに置いたときの左右の縫製部分です。

タオルの「ヘム」(提供:KBツヅキ)
タオルの「ヘム」(提供:KBツヅキ)

ヘムがしっかりと縫製されていないと、タオルの寿命が短くなり、洗濯時にほつれが生じたりします。

タオルの「ゴワゴワとにおい」の原因

――タオルを使っていると薄くなりゴワゴワと硬くなるが、この原因は?

綿は、水に濡れると膨らんで硬くなる特性があります。洗濯した際に硬くなった綿や洗濯物同士が擦れ合い、綿の繊維が脱落することで薄くなります。

また、ゴワゴワとした触感になるのは、洗うことで「パイル」のよじれが強くなるケースがあることと、乾燥した際に表面の「パイル」が寝てしまうのが主な原因です。

表面の「パイル」が寝てしまう現象については、タオルを干す前にパタパタと空気中で良く振ることで「パイル」が起きた状態で乾燥するため、多少ふんわり感を感じることができます。

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――タオルの嫌なにおいの原因は?

原因の1つとして、細菌の増殖があります。細菌が増殖し、その排せつ物がにおいを発します。生乾き臭は「モラクセラ菌」という菌の糞が主な原因です。


――タオルのにおいが気になるときは、どうすればいい?

ご家庭では以下のような対策を行うことにより、菌の増殖に起因した、においの発生を予防することができます。

・洗濯乾燥機の使用(コインランドリーの高温乾燥機だとベター)
・熱湯に浸す(ただし、お湯から取り出したら、すぐに洗濯、乾燥)
・漂白剤を使用

生地の密度が高いタオルは劣化が少ない

――タオルを新たに購入する際に注意すべきポイントは?

柔らかさは好みがありますので、好みの触感のタオルをお選びいただきながら、生地の密度が高いものを選んでいただくと、洗濯による劣化が少なく、長くお使いいただけます。また、抗菌機能付きのタオルをお選びの際は、抗菌試験のエビデンスがあるものをおすすめします。


――生地の密度が高いかどうかは、どうすれば分かる?

「パイル」の構成本数の多い物がより密度が高いので、「パイル」と「パイル」の間隔が狭い物を選んでいただけば良いと思います。

分かりやすい例を挙げますと、粗品などで配られているタオルの多くは、安く生産する為に低い密度で作られている事が多く、同時に「パイル」と「パイル」の間隔が広い物が多いです。


――9月というタイミングで、タオルの買い替えに関する調査を行った理由は?

秋冬にかけて菌やウイルスが気になり始める時期であることと、9月15日に200回以上洗っても抗菌機能が持続するタオル「MAMORUNE(マモルネ)」を本格発売したためです。

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タオルの買い替えを検討している人は、買い替え時期は“5つのサイン”を参考にし、買い替えによって新たなタオルを購入する際には、生地の密度が高いものを選んでみてほしい。

プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。