愛知県高浜市で行われた祭りの映像。はっぴ姿の参加者が集まった広場で、一頭の馬が颯爽と走り始める。次の瞬間…1人の参加者が突然、馬に跳び蹴りをした。
本来の祭りでは行われるはずのない、この不適切な行動に対して「動物虐待では？」との声が上がっている。
大勢の参加者が見る中、男性が馬に跳び蹴り
問題の行為が撮影されたのは、高浜市の無形民俗文化財に指定されている「おまんと祭り」。
はっぴに地下足袋姿の参加者が疾走する馬に飛びつき、人馬一体となって駆け回る祭りで、江戸時代から行われているという。
問題の映像は9月30日、高浜市内にある春日神社で行われた「おまんと祭り」で撮影された。大勢の参加者が待つ円形の会場に入場した一頭の馬が走り始めると…。
1人の参加者が跳び蹴りをしたのだ。本来の祭りの目的とは、かけ離れたこの行為だが、周りの参加者も咎めていない。
しかし、この映像がSNSに投稿されると「これはひどい」「馬がかわいそう」などと問題視する声が上がった。
映像を撮影した人物は、当時の状況を次のように話す。
撮影者：
（馬の走る方向が）本来と違う方向に逆回りしてしまったため、（馬を）止めようとした方があの跳び蹴りをしたように思います。昔からそれ（跳び蹴り）がされているのであれば、問題視する必要があると思います。（首にしがみつくのも）やめてほしいと思っています。
地元市民には様々な意見が…
一方、祭りを奉納される春日神社の関係者は、FNNの取材に対し「これまでも動物虐待にあたらないように啓発をしている」「蹴ることは常態化している行為ではない」と回答。また、蹴った人物に対しては「主催者側が口頭で注意をした」としている。
伝統の祭りに起きた騒動について、地元の人はどう思っているのか。
高浜市民（男性）：
（Q. 虐待ではとの声あるが？）そんなイメージは全然なかった。お祭りなので、多分みんな勢いとかテンションとかあるのかなと…今だから過敏にそう捉えるのかなと。
高浜市民（女性）：
（馬を蹴る行為は）今まで聞いたことなかった。動物虐待みたいな感じにも取れちゃう。子供も見ていたりするから、子供にも見せたくないし、やめてほしい。
愛知県は今回の事態を受け、関係各所への「立ち入り調査を検討している」という。
（（「イット！」10月3日放送より）
