フリマサイトでビッグモーターからタイヤとホイールのセットを購入した際に、商品が信じられないほど粗雑な荷造りで届けられたという情報が購入者から寄せられた。また元社員の男性からは、退職後に最後の月給の半分以上を請求され、支払わざるを得なかったと訴えた。

配送業者も苦笑いした梱包

よれよれのダンボールを使い、乱雑に梱包されている荷物。
ゴミと言われても違和感はなさそうだが、実はビッグモーターからフリマサイトを通じ届けられた、れっきとした商品だという。

配送業者も苦笑いだったという商品の荷造り
配送業者も苦笑いだったという商品の荷造り
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フリマサイトで購入したAさんは「タイヤとホイールのセットです。(配送業者から)こんな梱包(こんぽう)の荷物を運んだことがないと、苦笑いされながら届けられました」と話す。

中身はどうなのか?

問い合わせようと思ったらアカウントは消えていたという
問い合わせようと思ったらアカウントは消えていたという

フリマサイトで購入したAさん:
ガムテープがすごくホイールとかタイヤにもついてて、かなりとんでもない状態でした。(さらに)ホイールのサイズは全然違って、問い合わせようと思ったら、アカウントが消えていて、どこにも窓口がないという状況で憤りというよりも“感心”ですね。

元社員に「26」万円分の給料返金を要請

こうした中、ビッグモーターと元社員の間に起きていたトラブルが明らかになった。

ビッグモーターを退職したBさんのもとに、ある日このようなメッセージが届く。

元社員のに給与の返金を要請するメッセージが
元社員のに給与の返金を要請するメッセージが

金額264,158円
何卒宜しくお願い致します。

Bさんのビッグモーターの最後の月給として振り込まれていた約45万円の中から、約26万円の返金を求めるものだった。

入金・計算のミスがあったから返金してくれとの要請
入金・計算のミスがあったから返金してくれとの要請

ビッグモーター元社員・Bさん:
全体の半分以上になる金額で、詳細の説明はなく、入金のミスがあった、計算のミスだったので返金してくれと。

Bさんは最後の月も同じ日数を出勤
Bさんは最後の月も同じ日数を出勤

給与額の変遷などを示した離職時の資料によると、Bさんは最後の月もそれまでと同じ日数を出勤し、会社や顧客とのトラブルもなかったという。

法的措置も視野にと言われ返金に応じざるを得なかったという
法的措置も視野にと言われ返金に応じざるを得なかったという

ビッグモーター元社員・Bさん:
返金するのは当たり前でしょというような。(払わなければ)会社としては法的に(問い詰め)請求するような形になるので、かなり大変なことになるっていう。最終的には“取り立て”に。

返金の明確な根拠は示されない一方、会社からは「返金しないと法的措置も視野に入れる」と言われた末、結局返金に応じざるを得なかったという。

恐怖心から何をされるかわからないとBさん
恐怖心から何をされるかわからないとBさん

ビッグモーター元社員・Bさん:
やっぱり恐怖心から、何をされるかわからないっていう。

ビッグモーター側の対応に問題はなかったのか?

弁護士「道義的な責任はあるのでは」
弁護士「道義的な責任はあるのでは」

弁護士法人ユア・エース 正木絢生代表弁護士は「説明をなしに請求をして返してもらうってこと自体は違法ではないんですが、道義的な責任はあるのかな。正しい給与明細をきちんと事前に最初に見せたうえで、これこれこういう計算だから多い分を返してくださいというふうに説明した方が、まあ当然といってしかるべきような対応」と話す。

ビッグモーターは、FNNの取材に「当社では専用のお問い合わせ窓口を設けており、退職者の方やお客さまからのご連絡を含め、いただいた内容に対しては適切に対応を進めております」とコメントしている。
(「イット!」9月29日放送より)

※FNNでは「ビッグモーター不正問題」を継続取材しています。情報提供してくださる方は、ぜひこちらまでご連絡ください。