真夜中の住宅街に集まった“撮り鉄”たち。突然、車道に飛び出し、危険な横断を繰り返した。
目撃者は「普通に周りから見ても、かなり危ないですね。平然とした顔で渡っているわけですから」と話す。なぜこのような場所に“撮り鉄”がいるのか。
「横からだな」新型車両見たさに…
8月31日午前2時ごろの東京・江東区。隅田川にかかる橋のそばの道路に、スピードを上げた車が次々と集結した。

撮り鉄が乗っているとみられる車はすぐさま路上に駐車。目撃者によると、駐車禁止のエリアに道路を挟むように車を止めていたという。目撃した男性は、“撮り鉄”たちの車の運転に恐怖を覚えたと話す。

目撃者:
急に車が突っ込むような形で接近したので、びっくりしました。事故になっていたかもと思うとゾッとしますね。

撮り鉄たちは車から降りると、車道を横切る危険な横断を始めた。1人が「横からだな」と言うと、全員がどこかへ走って向かっていく。車道に出て、何かを待っている様子もみられた。すると、お目当てのものが姿を現した。

道路を走ってきたのは、地下鉄・都営大江戸線の新型車両。交通量の少ない深夜に、トレーラーに乗せて陸走していた。年に数回しかない貴重な瞬間をカメラに収めようと、撮り鉄たちは「入るよ」と声をかけ、猛ダッシュで真新しい地下鉄の車両を追いかけていく。

なかには、車道に飛び出して近づく人もいた。その距離は、わずか3mほど。車両が通り過ぎる頃には、ほとんどの撮り鉄が車道にはみ出す危険な撮影を行っていた。

こうした危険な撮影をしたのは全部で8人。撮影のためにマンションの敷地に入ろうとした人もいたという。

大江戸線の陸送を撮るために現場にいた目撃者の男性は、鉄道好きの印象が悪くなると怒りの声を上げる。
目撃者:
道路に出て(車両と)横並びで撮影するのは、完全に道路交通法違反ですから危険だと思います。こういう一部の人に我々の趣味活動を台無しにされたくないですね。
(「イット!」9月26日放送より)