9月19日午前10時ごろ、損害保険会社「損害保険ジャパン」に金融庁の検査官が立入検査に入りました。

損保ジャパン本社に入っていく金融庁の検査官
損保ジャパン本社に入っていく金融庁の検査官
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その1時間前、六本木から多摩市に移転するビッグモーターの本店にも検査官の姿が。

ビッグモーター本店にも金融庁の立入検査が
ビッグモーター本店にも金融庁の立入検査が

同じ日に、ビッグモーターと損保ジャパンに対して行われた、金融庁の立ち入り検査。

鈴木俊一金融相は今回の検査で、「保険金を不正請求していた原因の特定を進めていきたい」としています。

手書きの「謝罪はがき」に“ノルマ”も

一方、ビッグモーターの現役社員からは、“新たな対応”に戸惑いの声があがっています。
「めざまし8」が取材したのは、ビッグモーター営業担当の現役社員。

ビッグモーター・営業担当の現役社員:
各店舗どこでもやっているかと思うんですけど、お客さまへのアプローチ活動とか、謝罪文をはがきで送ったりとか。

顧客向けに、一連の問題を謝罪するはがきを作成しているといいます。
はがきの内容は共通の定型文。しかし、1枚1枚、手書きしなければなりません。

「いつも大変お世話になっております。常日頃、ご利用頂いておりますお客様の信頼回復の為、最善の努力を尽くしてまいります。今後ともビッグモーターを宜しくお願い致します」

そんな謝罪の言葉が書かれたはがき。上司からははがきの枚数についてこんな指摘も。

ビッグモーター・営業担当の現役社員:
その…ノルマですよね。(ノルマが)毎日毎日あるよっていう。グループLINEでさらしあげるということは、よく行われていることなので。

実際に書かれた謝罪のはがき
実際に書かれた謝罪のはがき

さらに、顧客には電話での連絡もするよう言われているといいます。

ビッグモーター・営業担当の現役社員:
「こんな報道が出てしまって、本当に大変不安な思いをさせてしまって、申し訳ございません」っていう電話です。

電話連絡は15件、はがきの作成は5枚、求められているとしています。

その数に達していない場合、上司からこんなLINEが送られて来たといいます。

上司
「顧客との電話が12件、はがき5枚分入れても17件しかできていないです。ちゃんと20件やってから帰ってください。」

現役社員
「大変申し訳ございません。」

上司
「電話とはがき20やれよ。仕事しないで給料もらえると思うなよ。」

上司の、執拗にノルマ達成を求める姿勢に、現役社員は。

ビッグモーター・営業担当の現役社員:
やっぱり、ビッグモーターは「数字」なんだなと。よくみんなが言っているのは、“見せる仕事”。数字を本部に見せる。数字が悪ければ、店長は本部から怒られるだろうし。

謝罪の電話やはがき作成などに、ノルマの指示はあるのでしょうか?

めざまし8の取材に対し、ビッグモーターは以下の回答を寄せました。

「社員に対してお客様におわびのお電話やお手紙を出すよう要請したことは事実ですが、会社として電話の件数や手紙の枚数を、ノルマとして求めていたということはございません」

謝罪の電話や手紙を出すよう要請した事は認めたものの、“ノルマ”については否定。
ビッグモーターの数字を求め続ける体制は、今後変わっていくのでしょうか。

(めざまし8 9月20日放送)