大手格付け会社が、アメリカ国債の格付け見通しを、最高位の「AAA」から1段階引き下げた。
大手格付け会社「フィッチ・レーティングス」は1日、アメリカ国債の格付け見通しについて、最も信頼が高い「AAA」から「AA+」に1段階、引き下げた。
その理由について、「今後3年間、財政悪化が予想される」としたほか、「債務上限問題をめぐる対立と、ギリギリの解決が繰り返される状況でもみられるように、過去20年の間に他の「AA」や「AAA」諸国に比べて、ガバナンスが低下している」と指摘している。
大手格付け会社が、アメリカ国債の格付けを引き下げるのは、かつてのスタンダード・アンド・プアーズで、今のS&Pグローバル・レーティングが、2011年8月に最も信頼度が高い「AAA」から「AA+」に引き下げて以来、約12年ぶりのことだ。
格付けの引き下げに対し、ホワイトハウスは反発していて、「バイデン大統領が世界の主要経済国の中で、最も力強い回復を実現している中で、アメリカを格下げすることは現実に反している」と声明を出したほか、イエレン財務長官も「古いデータに基づいていて、恣意的だ」と不快感を示した。