中古車販売大手「ビッグモーター」が自動車保険の保険金を不正に請求していた問題について、鈴木金融相は1日、閣議後の会見で、37人の出向者を出していた損害保険ジャパンについて、重点的に調べる方針を明らかにした。
金融庁は7月31日に、ビッグモーターと損保7社に保険業法に基づく報告徴求命令を出してるが、鈴木金融相はビッグモーターについて「内部統制の不備があるのではないかとの懸念をふまえつつ、代理店としての保険募集に関する体制について問題が無かったかを確認していく」と述べた。
損保各社には、不正行為の被害を受けた顧客への対応状況などを確認するほか、損保ジャパンには出向者についての事実関係や、不正発覚後に1社だけビッグモーターへの顧客紹介を再開した経緯なども確認するとした。
金融庁によると、報告の期限はおおむね1カ月としている。
立ち入り検査について鈴木金融相は、まずは報告内容を確認し、必要に応じて判断するとした。
また、ビッグモーターや損保会社には、金融庁がこれまでもモニタリングを行っていたとの報告を受けているとしたが、「今回の一連の不正行為の端緒をつかむことが出来なかったのも事実だ」と述べた。