卓球女子で2012年のロンドンオリンピック、2016年のリオデジャネイロオリンピックと2大会連続でメダルを獲得した福原愛さんの元夫が27日都内で記者会見を開くことについて、福原さんも自身のSNSを通じて、弁護士名の声明を発表した。
福原さんの元夫で、リオ五輪台湾代表の江宏傑さんは27日午後、東京で記者会見を予定している。福原さんと江宏傑さんは2016年に結婚したが、2021年7月に離婚。2人の子どもがいる。
江さん側によると、福原さんは去年7月、夏休みに子供たちに会うために台湾入りし、長男だけを日本へと連れていったという。福原さんが長男を台湾に戻すことを拒んでおり、福原さんとの連絡が途絶えたと主張している。
会見では、長男の返還を求める見通しとなっている。
これに対し、福原さんは自身のSNSに、福原さん側の弁護士名の声明文を掲載した。
声明文は以下の通り
「このたび、江宏傑氏が27日に国際記者会見を開き、元妻の福原愛さんが「日本に滞在中に悪意を持って連絡を絶った」と糾弾しようとしていることが判明しました。福原愛さんと江宏傑さんの裁判は、私たち台湾の梁維珊弁護士と日本の今里恵子弁護士が福原愛さんから受任しており、現在日本と台湾の新竹市の裁判所で審理されています。 新竹地方裁判所の裁判官は、2023年3月27日午前10時からの法廷において、この家事事件の内容を公にしないよう指示しています。 江宏傑氏には、裁判官の要求に違反しないよう強く求めます。また、メディアの方には「児童及び青少年福祉権利保護法」などの法規を遵守し、未成年者の身元が明らかになったり、特定されたりするような内容を報道したり公開したりしないようお願いします」
国際的な子どもの連れ去り・返還を解決する仕組みとして、「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約」通称「ハーグ条約」がある。
条約加盟国同士の場合、裁判所に申し立てれば迅速に判断がなされ、原則返還となる。
ただ、一方が条約に加盟していない場合は、こうした迅速な判断はなされない。
江宏傑さんが居住する台湾は、ハーグ条約には加盟していない。