日本の郵便局がいま、大きく進化しようとしている。たとえば、人工知能を用いた「AIコンシェルジュ」が相談に乗ってくれる「デジタル郵便局」や、ドローン・ロボットなどを用いた新しい物流のかたちなど、変化に向けた歩みをはじめている。

言うまでもなく、日本郵政グループの提供するサービスは私たちの生活に欠かせないインフラだ。それだけに貴重で価値もある。また、地域コミュニティや企業と協同し、展開している日本郵政グループのさまざまな取り組みは、日本全国、津々浦々の「今」を知る良質な情報にもなる。

このたび同グループは、そういった情報資産を広く社会に還元し、活用してもらうために、独自のウェブメディア「JP CAST(ジェイピーキャスト)」を立ち上げた。ここでは、日本郵政グループをとりまく現状やDX(デジタルトランスフォーメーション)によって描かれる物流の未来、また「JP CAST」について、日本郵政株式会社 広報部 グループリーダーの池辺恭平さんに話を聞いた。

日本郵政株式会社 広報部 グループリーダーの池辺恭平さん
日本郵政株式会社 広報部 グループリーダーの池辺恭平さん
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デジタル郵便局やドローンを用いた新物流が話題

ーー日本郵政グループに関する昨今のニュースを見聞きしていると、「デジタル郵便局」や「ドローンなどを用いた新物流」といったテクノロジーを駆使した話題が出てきます。日本郵政グループとして、いま取り組んでいることを教えてください。

池辺さん(以下、池辺):
日本郵政グループは、「お客さま一人ひとりの生活や人生をより便利で豊かにしたい」という目的を共有しています。その手段として、現在、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、最新技術を用いた物流などの革新を進めています。

2025年度までのグループ中期経営計画「JPビジョン2025」では、全国約2万4000の郵便局のリアルなネットワークにデジタル技術を掛け合わせて、郵便局を「お客さまと地域を支える共創プラットフォーム」にしていくことを掲げています。たとえば、各地域のさまざまな企業と連携して地域を盛り上げ、地域で生活するお客さまが快適で豊かな生活を実現できるようにしていくことを指します。このような地域密着の施策を全国展開できるのは、約2万4000の郵便局ネットワークと日本の隅々毎日約3100万カ所に配達をしている郵便・物流のネットワークを持つ「私たちならでは」のことだと思っています。

その取り組みの中でも、特に社会から関心を持たれているのがDXの推進です。先ほど「郵便局のリアルなネットワークにデジタル技術を掛け合わせて」とお伝えしましたが、現在、郵便局でお客さまが受けているサービスをデジタル上でも受けられるようにしたり、デジタルの力でより便利に使っていただけるようにすることを目指しています。その一端として、デジタル郵便局やドローンを使った新しい物流の開発があります。

みらいの郵便局、始動! Vol.1 体温を感じる郵便局へ! 「デジタル郵便局」で描く未来:
https://www.jpcast.japanpost.jp/2022/01/138.html
未来の物流レボリューションVol.1 ドローンやロボットが当たり前のように街を行き交う未来がやってくる!?:
https://www.jpcast.japanpost.jp/2022/01/136.html

日本郵政グループが実用化に取り組むドローン
日本郵政グループが実用化に取り組むドローン

最近では、無人決済ができるコンビニを郵便局内に出店したことが話題になりました。無人決済ですので、お客さまは商品をエコバッグや鞄に入れて運び、バーコードの読み取りは一切せずに支払いをして買い物を済ませることができます。この技術は人との接触を最小限に抑えるため、新型コロナウイルス感染対策としても大いに役立つと考えています。

川越西郵便局内に出店した非対面・非接触の省人化コンビニ
川越西郵便局内に出店した非対面・非接触の省人化コンビニ

郵便局内に無人決済できるコンビニが出店:
https://www.jpcast.japanpost.jp/2022/01/146.html

日本郵政グループのウェブメディア「JP CAST」とは

ーーいま仰っていただいただけでも、日本郵政グループをめぐるたくさんの話題が出てくるわけですが、このたび誕生したウェブメディア「JP CAST」は、そういった情報を発信するために生まれたのでしょうか。

池辺:
彩りある日本郵政グループの情報をお客さまへダイレクトに伝えたくて「JP CAST」を作りました。

話題ということでいえば、DXの推進や地域の企業・コミュニティとの共創といった話以外にも、全国約40万人のグループ社員が、それぞれにドラマを持っています。想いを持って地域社会に貢献している社員や、お客さまとのやりとりの中で心温まるようなエピソードを持っている社員が大勢いるのです。これらも「JP CAST」の貴重なコンテンツになります。

また、日本郵政グループは、150年の厚みある歴史から、郵便ポストや郵便局舎、切手、ハガキといった膨大なコンテンツ、情報資産も持っています。それらの魅力を伝えることで、お客さまに、もっと利便性高く日本郵政グループの商品・サービスを使ってほしいと考えていますし、グループの社員にも「JP CAST」に触れることで、さらなる「働きがい」を見いだしてほしいと思っています。

ーー「JP CAST」は社外に向けたメディアであるとともに、社内へのメッセージにもなるメディアなのですね。

池辺:
その理由から、メディアの名称を「JP CAST」としました。日本郵政グループを表す「JP」に、社員自らが出演者になるという意味で「CAST」という単語をつけたのです(「CAST」にはブロードキャストの「キャスト」の意もあります)。

グループの多くの社員は皆、郵便局の事業を愛し、使命感を持ってお客さまと接しています。彼・彼女らが、たとえば全国の仲間の心温まるエピソードなどに日常的に接することができれば、より自信を持てるようになるでしょう。社員のご家族なども、身内が「日本郵政グループで働いている」ことに誇りを持てるようになります。いわば、社員の「やりがい」「支えがい」の創出ですが、これは、お客さまへのサービス向上にも寄与するはずです。活き活きと働いている社員の姿が、地域のお客さまを元気づけることにつながったらと思っています。

経営情報からお客さまとの心温まるストーリーまで、幅広く発信

ーー具体的にどのようなコンテンツが話題になっていますか。

池辺:
直近でよく読まれた社員のエピソードは、北海道・北見郵便局から届けられたものです。同郵便局の社員が持つ、雪深いところで配達するコツやノウハウの記事に注目が集まりました。大変な環境の中にあっても「この郵便を届けたい」と地道に奮闘するその姿に、大きな反響があったのだと思います。

雪山のある交差点で注意深く安全確認する郵便局員
雪山のある交差点で注意深く安全確認する郵便局員

寒い! 滑る! 見えない! 零下20度の極寒地、北海道北見市を駆ける配達員が語る運転の心得とは?:
https://www.jpcast.japanpost.jp/2022/02/230.html

池辺:
また他にも、経営の情報、プレスリリースした内容の意図・目的、商品・サービス等の開発秘話なども発信しています。世間的に注目の集まっているSDGsやサステナビリティに関する取り組みも伝えています。今後は中期経営計画「JPビジョン2025」の実現までの道のりや、その過程の中での郵便局の進化も「JP CAST」で伝えていきたいです。

JPビジョン2025
JPビジョン2025

読んでくださる皆さまに、「こんな便利なサービスができたのか」「日本郵政グループはこんなに変わったのか」と感じてもらえたら嬉しいです。

熱い志を持つ若手を中心に編集を行う

ーー「JP CAST」はどのような体制で社内情報をコンテンツ化しているのでしょうか。

池辺:
現在は、若手数人とともに「JP CAST」を運営しています。日本郵政グループは多岐にわたる取り組みを全国的に展開しているので、話題に事欠くことはありません。それらを編集し、コンテンツ化しています。

実は、編集メンバーのほとんどは、郵政民営化後に入社した社員です。「日本郵政グループを変えたい」「日本郵政グループをより良くしたい」といったメンバーの志のもと、「どのように発信したら、日本郵政グループの魅力が世の中に伝わるか」と日々真剣に試行錯誤しています。

最終的には、全国のお客さまに「郵政民営化によって、サービスがより良くなった」と実感していただきたいです。

「JP CAST」のこれからについて

ーー今後、「JP CAST」はどのようなメディアを目指していくのでしょうか。

池辺:
「JP CAST」は、社員全員がコンテンツを生み出す主人公になります。一人ひとりが情報の発信者としての自覚を持てば、「これはお客さまにどう見られるか」「これをお客さまにきちんと伝えるにはどうしたらいいか」といった視点が養われ、社員皆がお客さまを意識しながら業務に取り組めるようになります。それがひいては、お客さま本位のサービス創成にもつながるでしょう。社内文化を変えることに「JP CAST」を役立てていきます。

また、全国のお客さまとの接点に加え、記事への読者の反響などからもお客さまのニーズをくみ取り、新しい商品・サービスを生み出していくという循環作りの軸の一つに「JP CAST」を発展させていきたいです。

2007年の郵政民営化から今年で15年です。ここから「JPビジョン2025」の最終年度までに「日本郵政グループは変わった」とお客さまに心から実感していただける状況を作りたい。「JP CAST」をその起爆剤にしていきます。

<インタビューを動画で見る>

JP CAST
このたび日本郵政グループは、保有する情報資産を広く社会に還元し、活用してもらうために、独自のウェブメディア「JP CAST(ジェイピーキャスト)」を立ち上げた。本インタビューでは、日本郵政グループをとりまく現状やDX(デジタルトランスフォーメーション)によって描かれる物流の未来、また「JP CAST」について、日本郵政株式会社 広報部 グループリーダーの池辺恭平さんに話を聞いた。

「JP CAST」URL:
https://www.jpcast.japanpost.jp/

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■寒い! 滑る! 見えない! 零下20度の極寒地、北海道北見市を駆ける配達員が語る運転の心得とは?
https://www.jpcast.japanpost.jp/2022/02/230.html

※撮影時のみマスクを外しています。

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提供:日本郵政株式会社
制作:FNNプライムオンライン編集部