新型コロナウイルスが夢のマイホームにまで影

あちらこちらに段ボールが積まれた、仙台市のアパートでテレワークをする但木高志さん(58)。

今、但木さんは大きな問題を抱えていた。
それは…

但木高志さん:
新型コロナウイルスの影響で家の完成が延びています。完成のめども立っていない状態です。

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4月に完成するはずだったという新築のマイホームは、まだ骨組みのまま。一体なぜ、こんなことになってしまったのか。

サークルホーム・岩井正幸代表:
大手メーカーさんのキッチンとかお風呂とかトイレ、洗面というものが全く入荷の見通しが立たなくなってしまっているという状況です。

新型コロナウイルスの影響により、中国などの工場で部品の生産状況が悪化。家を建てるのに欠かせない水回りの設備が作れないのだという。

そのため、設置されるはずのバスタブや洗面台、キッチンなどに到着のめどが立っていないのだ。

新しい家には但木さんの特別な思いがこもっている。

但木高志さん:
おふくろと一緒に住もうと思って建ててます。木のぬくもりを感じやすいような家づくりをお願いしています。

但木さんは、仮住まいが狭いため、92歳の母・アヤ子さんを現在親戚に預けているというが、母とともにこの春から新生活をスタートさせるための夢の家の工事はストップしたままだ。

建設会社も「売り上げがないという状態に…」

一方、建築会社の側にも切実な事情が…


サークルホーム・岩井正幸代表:
引き渡しができないものですから、お客さまが入居できないということは我々の方にも
(残金分の)売り上げがないという状態になってしまいますので…

但木さんと同様、SNSには夢の我が家の完成が遅れている人たちの悲鳴があふれている。

「新型コロナウイルスの影響でトイレの在庫がありません!トイレ求む!」
「うちの場合バスタブがやばい。つなぎ融資はどうなるのかな?」


この状況はいつまで続くのか。
TOTOは…

TOTOからのコメント:
洗面台においては納期が通常回復している状態で、キッチン・トイレに関しても納期回復のめどが立っています。しかし現場に届くまでにはまだ時間がかかる予定です。


思いもよらない新型コロナウイルスの壁で、いまだ完成のメドが立っていない“夢の我が家”。

但木高志さん:
早く新型コロナウイルスがおさまってほしいです。そして早くおふくろと一緒に住みたいです。本当にその一心です。

但木さん親子に春が訪れるのはいつになるのか。

(「Live News it!」4月3日放送分より)