白菜などの野菜がたっぷり入っているギョーザで有名な栃木県宇都宮市。
総務省統計局の家計調査における「品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(2017年~2019年平均」では、宇都宮市の1世帯あたりのギョーザ購入額が3953円で、静岡県浜松市の3528円を上回って1位になるなど、浜松と“ギョーザバトル”を繰り広げている街だ。
そんな宇都宮市に、“らしい”といえる街灯が3月13日に登場し、注目を集めていることをご存じだろうか。
その街灯というのがこちら!
片面にしっかりと茶色の焼き目が付き、もう片面はギョーザの皮のひだがリアルに再現されているが、これはれっきとした街灯。
この幅70cmの”ギョーザ街灯”は、市内の二荒山神社近くにある宮島町通り(愛称「餃子通り」)に合計7つ設置されているという。
ギョーザの街をアピールするにはインパクト十分の街灯で、振り切った発想を称えたくもなる。
今回の街灯の発案と制作にも関わった、日本で唯一の”餃子”協同組合だという「宇都宮餃子会」の担当者に、特にこだわったポイントなどお話を聞いた。
“夜の空間演出”の一環として今回設置
ーーこの「ギョーザ街灯」を設置するに至った経緯を教えて。
2018(平成30)年に開催した「栃木DC」(デスティネーションキャンペーン:全JRグループによる大型観光キャンペーン)を契機に、同年4月にオープンした「餃子通り」の“夜の空間演出”の一環として今回設置しております。
ーー誰が発案し、制作した?
宇都宮餃子会や宇都宮市をはじめ、さまざまな観光団体で構成される官民共同の組織である宇都宮市DC推進委員会によって制作されたものとなります。
ーーこの街灯の製作・設置にいくらかかった?
こちらですが、公表はしておりません。
焼きギョーザと分かるよう、光り方を何回もテストした
ーーとりわけこだわっているポイントはどこ?
宇都宮餃子会監修のもと、忠実に再現されたギョーザの形状が挙げられます。
素材やランプを複数パターン組み合わせ、夜間でも焼きギョーザと分かるよう、光り方を何回もテストしています。
ーー夜になり、灯りをつけるとよりギョーザっぽくなったりする?
LEDは白色ですが、明かりがつくと全体がリアルな餃子色となるように作られております。
「さすがギョーザの街」などの声をいただきました
ーー街灯を見た人の声にはどんなものが多い?
驚いた後に、「SNS映えする」「さすがギョーザの街」「かわいらしくて素敵」「暗いニュースが多い中で心があたたまる」などの声をいただきました。
ーーこの周辺で、他にギョーザがデザインされたものはあるの?
デザインマンホール、3D立体広告、案内標識、横断幕、バス停、カラーコーンなどがございます。
ーーところで、こうしたものがある「餃子通り」には、ギョーザを出す店が何店くらいあるの?
5店舗です。うち宇都宮餃子会加盟店は4店舗となります。
「最高の出来栄えと感じております」
ーーこうして街灯を無事設置した今の感想は?
“宙に浮いたギョーザ”そのものであり、最高の出来栄えと感じております。
また、製造設置事業者をはじめ、地元自治会をはじめとする関係各所のみなさまにも大変感謝しています。
ーーネット上で注目されていることについてどう考える?
この「餃子通り」を取り上げていただくことで、宇都宮のギョーザはもとより、宇都宮市のブランド力が世界に発信されることを喜ばしいと思っている次第です。
ーー最後に、ギョーザ好きな人たちに向けて何か一言。
ぜひ、宇都宮市に、そして「餃子通り」に来て、魅力のつまった「餃子空間」を楽しんでいただくとともに、その後には街中や観光地の大谷などにも足を運んでいただき、宇都宮の観光を楽しんでいただきたいです。
見た目だけでなく、細かい部分にまでこだわりがみられ、担当者がその完成度に自信をのぞかせる“ギョーザ街灯”。何回もテストしただけあって夜に灯りがつくとさらにギョーザらしさが増す。この街灯を見てさらにお腹をすかせた後で、宇都宮ギョーザを堪能してみるのはいかがだろうか。