武漢市在住の日本人男性が重度の肺炎を発症

中国本土で死者17人、発症者が571人に達した「新型コロナウイルス」による肺炎(日本時間1月23日午後6時時点)。1月23日、武漢市に在住する60代の日本人男性も重度の肺炎を発症したことが、政府関係者の取材で分かった。

政府関係者は、「新型肺炎への感染が確認された場合も日本国内の感染拡大につながるものではない」としている。岡田直樹官房副長官は、23日午後5時前の会見で次のように説明。

岡田直樹官房副長官:
中国・武漢市において邦人1名が重度の肺炎を発症し、入院しているという事実関係は承知しております。新型コロナウイルスと診断されたということは分かっていない

経済産業省によると、武漢にある日系企業は159社。在留日本人は約460人に上り、その多くは自動車部品関連や商社、金融関係だという。

“緊急封鎖”の武漢市 繁華街から人が消え病院は大混雑

新型ウイルスの流行が拡大する中、武漢市当局は23日、空港や駅を一時的に閉鎖し、特別な理由のない市民は武漢を離れないように呼びかけた。街では何が起きているのだうか。

23日未明の武漢市内の高速道路を捉えた映像では、緊急車両が道をふさぎ、立ち往生する車で大渋滞する様子が見られた。

撮影者:
武漢から出られない。道路が全て封鎖されている

ウェイボより

市内の繁華街とみられる場所からは人が消え、地下鉄の駅も人影はまばら。列車に乗り込んでも、誰もいない状態だった。

ウェイボより

対照的に、大勢の買い物客でごった返していたのは市内のスーパー。レジの前は商品を大量に買い込んだ客で大行列ができていた。

ネットでは、市内のスーパーで売られていた白菜の写真が話題に。便乗値上げか、1玉35元(日本円で約550円)もの値段がつけられていた。そのコメント欄には、「マスクより高いな」という声も寄せられた。

ツイッターより

このほか、市内の病院では身動きが取れないほどの大混雑に、医療関係者が「焦らないで!私の指示に従って!」と声を張り上げたり、長時間待たされた患者から「なんで待たされるの?」「死んだほうがマシだ」などと怒りの声が上がる様子も見られた。

感染拡大の阻止に向けて、武漢の地元テレビ局はこう呼びかけている。

武漢の地元テレビ局のアナウンサー:
どうしても外出しなければならない時は私のようにマスクをしてください。マスクを顔にぴったりつけて隙間がないようにしてください

花柄のマスクをつけたアナウンサー。正しい装着の仕方を説明すると…

武漢の地元テレビ局のアナウンサー:
今回の戦いの勝利を心から願っています。視聴者のみなさまの無事と健康を心から祈ります

春節を控えマスクに行列 私たちにできる備えとは

23日午前、武漢への便が到着する北京国際空港では、多くの人がマスクをする姿が見られた。その1人に話を伺うと…

男性:
(当局の対応は)少し遅い気がする。こういう状況になる前に早く対応した方がよかったと思う

千葉県内の倉庫では、中国向けのマスクの発送に追われていた。
中国向けに日本の商品などをネット販売する会社「インアゴーラ」によると、22日のマスクの受注は先月の同じ日に比べて、128倍に上ったという。

24日から始まる中国の春節休みを前に、中国人観光客の買い物にも変化が。北海道・新千歳空港の国際線にある薬局では、大勢の中国人観光客が行列を作っていた。

観光客が持つカゴの中には大量のマスクが入れられていた。母国では品薄のため、日本から買って帰ろうと爆買い。在庫を出したそばから飛ぶように売れていた。

WHO(世界保健機関)は22日に緊急会議を開いたが、緊急事態宣言を出すかどうかの判断は、23日以降の会議に見送られた。

加藤綾子キャスター:
柳澤さん、明日からの春節を控えてどこまで感染拡大してしまうのか。心配ですよね。

ジャーナリスト・柳澤秀夫氏:
中国政府当局も、ヒトからヒトへの感染が起きているようだと認めていて、現段階では、誰から誰にうつったのかを追える状況だということです。これが分からなくなると、爆発的な感染ということになりますが。
では、我々に何ができるかというと、基本的にはインフルエンザにかからないような対策。手をこまめに洗う、といったことが求められます。ただ、注意しなければいけないのはお年寄りです。特に持病がある方は、できるだけ外に出ないようにするという心掛けも必要になってくるかもしれません。

(「Live News it!」1月23日放送分より)

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