寒さが厳しくなる中、全国的にインフルエンザが流行シーズンに入っている。
これは過去2番目の早さである。
なぜ今年は早いのか、その理由にフォーカスする。
こちらは、流行の指標となる1医療機関あたりの インフルエンザ患者の数を表したグラフである。
この数値が1を超えると流行シーズン入りと判断されるが、過去2年は10月後半から患者数が急激に増え、1を超えるのは11月下旬以降だったのに対し、
今年は9月にはすでに数値が高く、11月4日の週には1を超え、流行のレベルに達した。
なぜ、今年は過去2番目の早さとなったのか。
実は、9月下旬から始まったラグビーワールドカップの意外な特徴が関係しているという見方がある。
今回のワールドカップでは、日本が対戦した南アフリカや、ニュージーランドなど南半球からの参加国が多く、たくさんのファンが訪れた。
NPO法人医療ガバナンス研究所の上昌広理事長によると、こうした南半球の国では、ちょうど冬の終わりで、すでにインフルエンザが流行していた可能性があり、日本での感染拡大を早めた可能性があるという。
また、上理事長は、多くの人が集まる場所は感染拡大のリスクが高まるため、「東京オリンピック・パラリンピックでも、夏とはいえ同様の現象が起こるおそれがあり、ワクチン接種を検討する必要があるのでは」と指摘している。
(Live News days 11月22日放送分より)