静岡県伊東市名物の「いなり寿司」が復活しました。2025年に閉店した弁当の老舗「祇園」の営業が2026年10月29日再開し、待ち望んだ市民が早速買い求めていました。
大きな鍋でじっくりと煮込まれた油揚げ。酢飯を詰めて完成したのは弁当の老舗「祇園」いなり寿司です。
1946年に創業した「祇園」。いなり寿司は駅弁としても販売され、観光客や市民から親しまれてきました。
しかし原材料費の高騰などで経営が難しくなり、2025年年9月、80年の歴史に幕をおろしました。
伊東市民:
がっかりだった。いなり寿司が大好きなので
祇園・従業員 瀬戸文也さん:
寂しいと思った。今まで長くあった祇園がなくなってしまうのが悲しかった
こうしたなか、地元で宿泊施設を運営する企業が事業を受け継ごうと名乗りを上げます。
FJネクストホールディングス・伊藤賢志 課長:
経営破綻の一報を聞いた際に、何としても引き継ぎたいと。これまでオープンに向けて準備を進めて来た
元従業員を再雇用し、当時のレシピはそのままに試作を重ねました。
祇園・従業員 田中慎太郎さん:
煮る時間がかなり長い。長い分見極めが大事で、少しでも時間を過ぎると焦げ付いたり、お醤油の味がかなり出たりするので、煮る時間は気を付けている
そして10月29日。
FJネクストホールディングス・山本辰美 常務:
伊東で生まれ愛された、いなり寿司の味を、引き続き皆さんに届けていきたいと思っている
午前9時、1年1カ月ぶりに営業を再開。待ちわびた人たちが次々に買い求めていました。
伊東市民:
(Q.全部で何個買った?)12個。なくなった時は寂しかった。新しくやってくれて本当にうれしい
伊豆市から:
ここのいなり寿司のお揚げさん、ここの味なので他の所で買ってもこの味はない。やっぱり”この味”と確かめながら食べたい
29日用意された430箱のいなり寿司弁当はお昼前、午前11時20分に完売したということです。
FJネクストホールディングス・伊藤賢志 課長:
これまで祇園を食べてきた方々には、また再び懐かしさを感じてほしい。これから初めて食べる方々にとっては伊東の味として、旅行の思い出の一つとして認識してもらえたら。また語り継がれてもらえたらうれしい
祇園のいなり寿司は12月1日から期間限定で、JR伊東駅構内でも販売される予定です。
伊東の名物の新たな歴史が刻まれていきます。
