10月14日の火災で、臨時休業となっていた「札幌ステラプレイス」が全面営業を再開しました。現場では出火当時、騒然とする中で数百人規模の避難が実現し、ケガ人はいませんでした。その理由を探りました。
「午前10時になりました。札幌ステラプレイスが全面再開です。今、続々と買い物客が2階に上がっていきます」(八木隆太郎ニュースキャスター)
10月19日から全館で営業を再開した「札幌ステラプレイス」。火災の発生から5日ぶりです。
「(札幌ステラプレイスは)普段から営業していて当たり前というところがあるので、無事に再開して良かったと思っています」(利用客)
「ステラプレイス」では10月14日、エスカレーターから火が出た影響で、一部の店舗を除き、臨時休業が続いていました。
「従業員が3階のエスカレーター付近から煙が出ているのを確認した」(札幌ステラプレイス側からの消防への連絡)
消防などによりますと、一番西側の2階から4階の間にある、上りエスカレーターから火が出て、2基が焼けました。
ステラプレイスを運営する「札幌駅総合開発」によりますと、火が出たエスカレーターは2003年に設置され、毎月1回、点検していて、直近の9月17日の検査では、異常はありませんでした。
では、なぜ、エスカレーターが火元になったのでしょうか。エスカレーターの構造に詳しい専門家は…。
「おそらく機械内部の問題だと思います」
「(過去の火災のケースでは)ケーブルの被膜が薄くなっていて発熱し溜まっていたほこり・ちり・油に引火したこともありました」
(江戸川大学 斗鬼正一名誉教授)
火が出た原因は何だったのか…。
警察の捜査は続いていて、営業が再開した19日も現場のエスカレーターは閉ざされたままです。
一方で、騒然とする現場で行われていたのは「冷静な避難」でした。
買い物客は避難時、スマホのライトをつけて足元を照らしながら非常階段を慌てずに下りていました。
「大丸側から避難してください」(スタッフ)
「通路に出たら煙と臭いがあり、少し、もやがかかっていて、口と鼻をおさえてくださいと(スタッフに言われた)」
「周りの人たちが冷静に焦らずに避難していたので私たちも落ち着いて避難ができた」(いずれも避難した利用客)
消防によりますと、当時、建物の中から、700人から800人が避難したとみられるということです。
大勢の人が、なぜ冷静に避難できたのでしょうか。
「直近に実施していた避難訓練が生きた」
(札幌駅総合開発)
札幌駅総合開発によりますと、ステラプレイスなどがある「JRタワー」には複数の非常階段があります。
非常階段を使った訓練が春と秋に2回ずつ、年4回ありますが、実は火災のわずか6日前の10月8日、訓練を実施していました。
訓練にはテナントも含め約500人が参加し、避難誘導の手順を確認していました。
「(誘導時は)大きな声で、短く、端的に落ち着いた行動を呼びかけることを意識していた」(札幌駅総合開発)
「パニックにさせない」という意識が「ケガ人なし」という結果につながりました。
札幌ステラプレイスなど大型商業施設には、避難経路図が必ず貼ってあります。
いざというときに備え、普段から目にしておくことが私たちにできることの一つです。
【避難時の注意点(札幌市消防)】
発生時
・基本は「お・は・し・も」押さない、走らない、しゃべらない、戻らない
・勝手に動かない
・口をおさえる
発生前
・誘導灯(緑色)を見つけておく
・避難階段を見つけておく
