サッカーJ2・モンテディオ山形は11日、ホームにベガルタ仙台を迎えて伝統の「みちのくダービー」に臨む。リーグ戦直近の対戦では白星から遠ざかる中、中盤の底で舵(かじ)取りを担う副主将のMF寺山翼(26)選手が伝統の1戦への覚悟を語った。公開練習に掲げられたサポーターの横断幕から熱気を受け取った寺山選手は、「勝利が絶対条件」と首位撃破へ強い意欲を示す。試合前の大音量のかけ声で仲間を鼓舞するチームの要が、スタジアムが一体となる勝利を誓う。
副主将として結束促す
埼玉県出身の寺山選手は、FC東京でプロの経歴を開始した。
期限付き移籍を経て完全移籍を果たした山形では、中盤の守備的MF・ボランチとして攻守にわたり不可欠な存在感を示している。

今期は移籍早々、副主将に就任した。
横内監督からは、“置かれた立場に関わらずチームのために戦う姿勢”への強い信頼を伝えられたという。
年齢的にも中堅に位置する寺山選手は、若手とベテランをつなぐパイプ役を自認し、日々の練習から積極的な対話を意識して取り組んでいる。

チームメートからの信頼も厚い。
MF川名連介選手は、「普段は親しい同級生のように接しやすい一方、サッカーに対しては先輩として手本となる姿勢を示してくれる頼もしい存在」と敬意を表す。

また、GK佐藤瑠星選手も「試合内外での円滑な対話に助けられている」と語り、DF川井歩選手もクラブハウスの良好な空気を作る立役者として寺山選手の献身的な働きを認める。

試合前の大声で闘志注入
寺山選手には試合直前の名物がある。
ピッチに入る直前、「5、4、3、2、1、ゴー!」とスタジアムに響き渡る大音量のカウントダウンを行い、チームの気合いを高める儀式。
スタジオでキャスター陣と肩を組み再現してくれたが、ものすごい声量で、これがゲーム前なら気合が入らないわけがないと感じられた。

記者席まで届くほどの音量に対し、佐藤選手からは「試合前のかけ声が大きすぎるため少し静かにしてほしい」と、冗談交じりの要望が出るほど、周囲に強い印象を与えている。
ピッチ外でおどけた表情を見せて場を和ませる一面も含め、ムードメーカーとしてチームの士気を牽引(けんいん)する。

宿敵・仙台撃破へ勝利が絶対条件
迎えるベガルタ仙台との「みちのくダービー」は、通算45回の対戦で山形の8勝16分21敗と負け越している。
2023年に4対1で勝利して以降は白星がなく、寺山選手自身も勝利を届けてこられなかった現状に強い不甲斐なさを感じていると明かす。

公開練習で掲げられた無数の横断幕を目にした寺山選手は、サポーターの熱い情熱を受け止め、結果で応えなければならないという使命感を新たにした。

対戦相手の仙台は勝負強さを備えた首位チーム。
寺山選手は、90分間を通して隙を与えない戦いが必要だと分析する。
勝敗を分けるカギには“先制点の奪取”と“無失点での完封”を掲げ、「山形一丸」を合言葉にスタジアム全体で勝ち点をつかみ取る構えだ。

11日の試合では来場者1万5,000人に「一丸タオルマフラー」が配布される予定で、青く染まる本拠地で大音量のかけ声を響かせ、ダービーの勝利をサポーターと共につかみ取る。


