福岡県議会の金銭授受疑惑を受けた北九州市議会で、一部の会派が提案した“議長就任パーティーの廃止を宣言する”決議案が、自民や公明会派の反対で否決された。
正副議長所属 自・公の会派など反対
決議案は、議長・副議長のポストを巡る県議会の金銭授受疑惑を受けて、北九州市議会の1人会派『変革と成長』の井上純子議員と共産、維新会派が共同で提出した。

「本日、北九州市議会の皆さまへ提案することは、議長就任を名目とした政治資金パーティーを、今後行わないことです」(井上純子議員 10月6日)

決議案では、議会の要職と多額の金銭との関係に重大な疑念が生じているとして、公的な役職である議長への就任を、多額の政治資金を集める契機にするべきではないと指摘している。

その上で、議長への就任や議長の肩書きを名目とした政治資金パーティーを今後行わないことを宣言する、としている。

議員からは賛否双方の意見が出たが、採決の結果、議長と副議長が所属する自民と公明の会派などが反対し、決議案は賛成少数で否決された。

現議長「就任を喜ぶ支援者の声を受け開催」
自身も2026年7月に就任パーティーを開いた中村義雄・議長(自民党・無所属の会)は「周りの支援者からすると議長就任をすごく喜んでくれているんですよ。会派の仲間からも『やった方がいいよ』という声が上がってきて『じゃあ、やりましょうか』という流れが、就任パーティー開催のきっかけ。きょう(決議案で)言われたみたいな『お金を集めよう』ということではない」と話し、就任を喜ぶ支援者らの声を受けた開催だったと説明した。

更に中村議長は、歌舞伎公演の誘致のための上京などを例に挙げ「議長としての取り組みに用いる公費では賄えない資金を得るためにも開催が必要だ」と述べた。

金銭授受疑惑の最中のパーティー開催
しかし中村義雄議員の議長就任パーティーが開催されたのは、2026年7月18日。このタイミングは、テレビ西日本などが県議会の金銭授受疑惑を最初に報道して2週間後のことで、議会とカネの問題に対する批判がかなり高まっていた時期。

一方、県議会では蔵内勇夫氏の後任として、就任した自民党の大島道人議長が、慣例的に行われていた議長就任パーティーを行わないと明言している。

利権構造を生んだり、行政や企業との癒着を招きかねない指摘がずっとあったりするわけで、いま県民の厳しい目が向けられるなかで今後は、福岡の他の議会でも見直し議論が出てくる可能性がある。

西日本新聞の下村ゆかり記者は「議長になって出て行くお金が増えるのであれば、自治体のためになる分は、議長の給与などで手当てをするべきであって、パーティーを開くということは、少し話がずれているのではないか。支援者が喜んでくれるからであれば、パーティー券を売る必要はない」と苦言を呈している。
(テレビ西日本)

