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「“ゆうかりの木”の下で仲間たちに会う」女学生の願いに応え戦火を逃れた松山・勝山中のシンボル『ユーカリの木』 樹齢100年以上の巨木“最期の日”【愛媛発】|FNNプライムオンライン

「“ゆうかりの木”の下で仲間たちに会う」女学生の願いに応え戦火を逃れた松山・勝山中のシンボル『ユーカリの木』 樹齢100年以上の巨木“最期の日”【愛媛発】

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勝山中で全校集会 卒業生も『伐採』見守る

松山城の北に位置する松山市立勝山中学校に、100年以上に渡って根を張り続けてきた、1本の“ユーカリの木”があった。

昔から愛称で「ゆうかり」と呼ばれ、最近の生徒たちには「勝山の守護神」として親しまれてきたその木が、7月1日についに伐採された。

松山空襲の戦火を奇跡的に生き延びた”最後の1本”。

その別れには、現役生徒約570人と70年前の卒業生も集まり見送った。

「奇跡の1本」が刻んだ歴史

松山城の北、松山市立勝山中学校。その運動場の一角に、1本の大きな木がある。

生徒たち:
「ずっと印象に残ってる木」
「部活中も見守ってくれていたので『勝山の守護神』だと思う」

生徒たちが愛するこの木の愛称は「ゆうかり」。

大正時代に設立された旧城北高等女学校の時代から、ここで根を張り続ける、7本のユーカリの木の“最後の1本”だ。

最長で高さ18メートルまで成長した木。

100年以上に渡り、子供たちの学校生活を見守り続けてきた「ゆうかり」も老朽化し、学校はついに決断を下す。

勝山中学校・森脇和夫校長:
「樹齢100年を越えて、老木になったので伐採をすることになった」

倒木の危険があり、生徒たちの安全を守るため学校は「伐採」することを決めたのだ。

木の愛称は「ゆうかり」
木の愛称は「ゆうかり」
この記事の画像(6枚)

元校長が語った「戦火を生き延びた理由」

伐採の前日、1人の男性が学校を訪れた。

勝山中学校の卒業生 青井俊憲さんだ。

「『ゆうかり』がいかに昔の人に大事にされていたか、ご紹介できたら」

校内のテレビ放送を通じ、生徒たちにそう語りかける青井さん。

中学校のOBであるだけでなく、実は勝山中学校の校長も務めた人物だ。

生徒たちにこの木の歴史を覚えておいてほしいと、語り部役を買って出た。

勝山中学校OB・青井さん:
「校舎も家屋も『ゆうかり』も空襲によって焼かれる中、奇跡的に1本のみが残ります。これは女学生たちの“ゆうかりの木”の下で仲間たちに会うという願いに生かされたと、私は思います」

女学校時代には7本あったという『ゆうかり』

戦時中は松山空襲に見舞われ、この1本のみが戦火を免れたことなどが紹介されると、生徒らは真剣な表情で聞き入っていた。

松山空襲の中、生き延びた「ゆうかり」
松山空襲の中、生き延びた「ゆうかり」

生徒たちがゆうかりの木に感謝を伝える全校集会

青井さんの話を聞いたあと、生徒たちは運動場に移動した。

企画運営した3年生たち:
「ゆうかりに感謝の気持ちを伝えるために集会を開く」
「悔いのないように感謝が伝えられたら」

3年生が企画したお別れの全校集会では、『ゆうかり』に向かって校歌を歌った。

代表生徒:
「長い間、見守り続けてくれたゆうかり」

全員:
「ありがとう!」

約570人の生徒たちが、力強く感謝の気持ちを伝えた。

生徒たち:
「この集会を通して、たくさんのことを知ることができたので、運営に携われて良かった」
「みんなも大きな声が出ていて、ゆうかりの歴史を振り返りながら言えたので、良かった」
「歴史をたくさん知ると伐採されるのが寂しいんですけど、いつまでも忘れないと思います」

「長い間、見守り続けてくれたゆうかり」
「長い間、見守り続けてくれたゆうかり」

神事を行って作業の安全を祈願

1日の朝、ついに伐採の日だ。

あいにくの雨の中、朝早くから学校や同窓会の関係者らが集まり、神事を行って作業の安全を祈願した。

“ゆうかりの木”の最期を見届けようと、卒業生らも続々と学校に集まる。

木のそばで写真を撮り、別れを惜しんでいるのは、なんと約70年前の卒業生だ。

卒業生たち:
「同級生」「11期生」「昭和33年卒よ」
「私たちの同期会の名前がユーカリの会なんです。それで親しみを余計に感じて、きょう集まりました」

このあと、中学生たちも合流。

雨脚が次第に激しくなる中、多くの人たちに見守られながら伐採作業が始まった。

同期会の名前がユーカリの会
同期会の名前がユーカリの会

ついに“ゆうかりの木”は最期の時を迎えた

高所作業車に乗った作業員は、チェーンソーを使い、大木を切り分けていく。

そして伐採開始から約1時間半。

地域のシンボル“ゆうかりの木”は、ついに最期の時を迎えた。

見守っていた卒業生たち:
「残念。ずっと木は生きとるもんと思っとったから」
「中学生の頃の、授業も受けたし、遊びもしたし、(記憶が)蘇ってきてます」

勝山中学校・森脇和夫校長:
「本当に愛されていた木なんだなと。この地域を見守ってたし、学校も見守ってたし、本当に大事にされていた愛されていた木なんだと感じた」

100年以上に渡り地域の子供たちを見守ってきた“ゆうかりの木”。

その姿は、これからも卒業生たちの“思い出”の中に、高くそびえ続けるだろう。

これからも卒業生たちの思い出の中
これからも卒業生たちの思い出の中
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