JR北海道は5月8日、レールの保守担当社員3人が点検業務を怠った上、作業責任者が虚偽の報告をしていたことを明らかにしました。この責任者はうその申請で手当をだまし取ろうともしていました。

 JR北海道によりますと、2023年9月8日、レールの保守を担う「札幌保線管理室」に所属する社員3人が函館線の苗穂―白石間の線路の徒歩での見回りを怠りました。

 当時、3人は社用車で私物のスマートフォンを操作するなどして見回りせず、そのまま職場へ。3人のうち、作業責任者は見回りを実施したと虚偽報告していました。

 この責任者は線路の見回り時、スズメの死骸を2羽発見したことにして、計1万2000円の手当を不正に申請していました。

 JR北海道では、鳥類や哺乳類の死骸を1体処理するごとに1人あたり2000円が支給されることになっています。

 4日後、3人のうち1人が「作業責任者が不正に申請した」と会社に申告し発覚しました。

 この間に線路の異常はなく、手当も支給前だったので支払われませんでした。

 JR北海道は3人を処分していて、作業責任者は既に退職しています。

 今回の事案を受け、JR北海道は死骸を処理する際のルールを変更。処理する前に写真を撮り、管理者に送信するようチェック体制を強化しました。

 JR北海道を巡っては、見張りを配置せずにレールの保守作業をしたり、虚偽報告したりしたなどの不適切な行為が相次いでいて、北海道運輸局が3月31日付けで、改善指示を出しています。

北海道文化放送
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