ロシア側で戦闘に参加してウクライナの捕虜になった中国人2人は、参加した理由について動画投稿アプリで報酬が魅力的と感じて応募したと明かした上で今は「処罰を覚悟のうえで中国に帰りたい」などと話しました。
ウクライナ保安庁は14日、会見を開き、東部ドネツク州で捕虜にした20代と30代の中国人が同席しました。
会見で20代の男性は戦闘に参加した経緯について、コロナ禍で失業中に中国系の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」で募集広告を見つけて応募したと述べました。
負傷兵のリハビリトレーナーとしてロシアで働くことで合意していたものの、ロシアに渡航した後は、軍への入隊を余儀なくされたということです。
一方、30代の男性は観光目的でロシアを訪問した際、契約金200万ルーブル、日本円で約350万円の広告をSNSで見つけ、金を稼ぐ目的で応募したということです。
2人はロシア軍への入隊に中国当局の関与はなく、個人の判断だと強調したうえで、「戦争への参加は処罰の対象となる可能性があるが、それを覚悟で家族の元に帰りたい」などと話しました。
会見の実施にあたりウクライナ当局は「2人の同意を得ており国際法の要件を満たしている」としています。
ゼレンスキー大統領はロシア軍の部隊に参加する中国人およそ150人の個人情報を把握しているとしていて、中国政府に対応を求めています。