24日午前11時ごろ、鳥取県湯梨浜町の漁港近くに体長10~15メートルのクジラが漂着しているのが見つかり、その後死んでいることが確認されました。

岩場に漂着したクジラ。大きな体は全身傷だらけです。クジラが漂着したのは、湯梨浜町小浜の小浜港の船着き場前で、24日午前11時ごろ、近くに住む人が見つけました。鳥取県漁協を通じて情報を受けた県が現地に職員を派遣し、クジラの状態を確認したところ、すでに死んでいたということです。
現地入りした鳥取県立博物館の学芸員は、表面のしま模様からヒゲクジラの一種でニタリクジラではないかと見ています。
また数日前に同じ湯梨浜町の泊漁港で、よく似たクジラが生きている状態で定置網にかかっているのが確認されていました。

鳥取県立博物館・一澤圭学芸員
「(同じ個体が)何かの原因で弱って、岸の近くに流れてきたのではないか」

県によると、鳥取県の沿岸でクジラの漂着が確認されたのは約9年ぶりです。

一澤圭学芸員
「色々な種類のクジラやイルカの仲間がいるが、この種類は初めて。それほど日にちは経っていないと思う」

こうした山陰沿岸でのクジラの漂着について、専門家は…。

しまね海洋館アクアス・足達浩司さん
「珍しくはないが、そんなに数は多くない」

国立科学博物館のデータによると、2000年から島根県では57件、鳥取県では14件のクジラが漂着しています。山陰沿岸に漂着する原因については…。

しまね海洋館アクアス・足達浩司さん
「腐敗が進んでいるので、沖合で死んでそれが流れ着いた。岸に向かって風向きがあったり潮の流れがあるので漂着する」

県は今後、クジラの種類や死因を詳しく調査することにしています。

TSKさんいん中央テレビ
TSKさんいん中央テレビ

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