実は今、中学英語の学力格差が広がっています。2021年度から中学英語が以前の3倍難しくなったといわれ、英語を苦手教科とする子供が増えています。その原因と苦手克服法を取材しました。

【以前】
I have a toy in my bag.(私はバッグにおもちゃを持っている)
This is the toy.It‘s a KENDAMA.(これがそのおもちゃ けん玉です)

かつて中学1年生の期末テストのレベルはこのような感じでしたが、今は・・・

【今】
He really likes sports.(彼は本当にスポーツが好きです)
He can play basketball well.(彼はバスケットができます)
He can pass the ball very quickly.(彼はボールを素早くパスできます)

習う文法や単語が増えることで、格段に難しくなっています。

2021年度の新学習指導要領の改訂で、中学校で習う英語がかつての3倍難しくなったといわれています。主な原因は小学校での英語の「教科化」です。

(能開センター岡山本部 高校受験専門責任者 今出晋平さん)
「一番簡単な例はI can~(~できる)。小学生はほとんど言えるが、中学生で書いて表すとなると書けなくなる。小学校では書く時間を取れていない、コミュニケーションレベルで終わっているのが一つある」

さらに単語数はかつて求められていた1200語の実質2倍の量が求められます。単語が増えることで長文も増え、読解力も必要に。また、今まで高校で習っていた分野が前倒しで学習され、難易度だけでなく授業のスピードも上がっています。

(能開センター岡山本部 高校受験専門責任者 今出晋平さん)
「以前だと中1の2学期か3学期で学習することを夏前までに学習し終えてしまう。(1学期の)期末テストで驚くような問題量を問われ、点数が取れず英語が苦手という子が増える」

では、中学英語でつまずかないために今からできる対策とは?

(能開センター岡山本部 高校受験専門責任者 今出晋平さん)
「毎日音読するのが大切。教科書で構わないので音読することと、音源を聞きながら一緒に発音したり、音源を聞き終わって同じスピードで読んでみるなど、その中に必要な文法と単語が入っているので(読む・書く・聞く・話す)のスキルを同時に鍛えていくのが大切」

苦手科目の分かれ道はほんの少しのきっかけの差かもしれません。音楽やYouTubeなど好きな英語の世界を見つけることも大切ということです。

岡山放送
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