16日、東京で行われた「勧進大相撲」。
能登半島地震で被害を受けた被災地への義援金を募るために62年ぶりに行われました。
富山市出身の朝乃山関や、高岡市出身の行司、木村勝之介さんも会場を沸かせました。

*リポート
「東京都墨田区の両国国技館に来ています。相撲の本場所期間中ではないんですが、長い列ができています」

Q.どちらから?
*富山から来た人は
「氷見市です」
「高岡市です」
「北陸応援というので、行きたいと思った」

能登半島地震の復興支援を目的に開催された「勧進大相撲」。
入場料は全額、被災地への義援金として寄付されます。

会場には特設ブースが設けられ、石川県と富山県のお土産が並びます。

「富山県応援してください」

飛ぶように売れていくシロエビの駄菓子。
この売り上げも被災地に寄付されます。

会場内では幕内力士などが観客を出迎え、ファンは大興奮。
富山からも、多くのファンです。

*富山県から来たファンは
「富山から来ました」
Q.休みをとった?
*富山県から来たファンは
「はい、そうです。今もお相撲さんと触れ合えたのでよかった。
Q.お目当ては?
*富山県から来たファンは
「朝乃山です」

大人気の朝乃山の前には、サインや写真撮影を求める長蛇の列ができていました。
なかには、こんなファンも...。

Q.毎回いらっしゃてるんですよね?
*朝乃山関
「きのうも、靖国神社に来ていた」
*ファンは
「存在全部が尊い」

ファンの熱烈な応援に朝乃山は...。

Q.富山からも休みをとって来た人もいたが、地元から来た人への思いは?
*朝乃山関
「お客さんが入場したときに出迎えたが、富山県から来ましたという声をたくさんいただいたのでうれしかったし、もっと自分も頑張らなくちゃいけないという気持ちになりました」

そしていよいよ、勧進大相撲が始まりました。

冒頭の協会挨拶では、富山県出身の朝乃山のほか、石川県出身の遠藤や大の里など、能登半島地震で大きな被害を受けた石川と富山出身の力士が土俵に上がりました。

*朝乃山関
「自分たち力士は、少しでも力になりたいと思っているし、来ているお客さんにも元気になってもらえたらうれしい」

開催された16日は平日にも関わらず、会場は満員御礼。
およそ7000人のファンが詰めかける中、北陸への応援歌が捧げられたほか、かつて角界を盛り上げた親方たちによる取組など、本場所では見られない数々の催しでファンを沸かせました。

勧進相撲は、神社仏閣の建立や修繕などの資金集めのために江戸時代には各地で行われていたもので、62年ぶりに開催されたのは「北陸支援」が目的です。

*西岩親方
「北陸の人たちが震災にあって、北陸出身の力士は多いので、北陸なしに大相撲は語れないので、相撲協会として力になれることはないかということで勧進大相撲を復活させてらどうだろうかと」

「行司は富山県高岡市出身、木村勝之介、初切であります」

相撲の禁じ手をおもしろおかしく紹介する初切では、高岡市出身の行司、木村勝之介さんが登場し会場を沸かせました。

*木村勝之介さん
「緊張した。国技館では初めてだったので、沢山の人に見てもらえて嬉しかった」

そして、入口で入場者全員に配られた大入り袋。
満員御礼となった日に配られるものですが、実はこの文字、勝之介さんがしたためました。

*木村勝之介さん
「上手く書けてはいないので、お客様にもって帰っていただくのは恥ずかしい」

来場所三役復帰が濃厚となっている朝乃山は、三役揃い踏みに登場。

そして同い年の関脇・若元春と対戦。
被災地を元気づける力強い相撲を見せた朝乃山。
取組後、三役復帰が濃厚となっている五月場所での活躍を誓いました。

*朝乃山関
「五月場所に向けて稽古をして、土俵の上で戦う姿を見せていきたい」

富山テレビ
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