岸田首相は、17日、国会で野党から政治資金問題における責任をとって自民党総裁を辞任する考えがないか問われたが、「私が先頭に立って責任を果たすことしか考えていない」と述べた。

参院本会議で立憲民主党の杉尾秀哉議員の質問に答えた。

政治資金問題を巡り、杉尾氏は「一度でも自らの処分を考えたことがあるか」と岸田首相の責任を追及し、「自民党総裁を辞任する考えはないか」と質した。

これに対し、岸田首相は、「自民党総裁としての責任は重く受け止めている」としつつ、党のガバナンス改革は政治資金規正法改正を含めた再発防止策を挙げ、「政治改革の断行が総裁の責任のあり方だ」と述べた。

その上で、「これからも私が先頭に立って責任を果たしていくことしか考えていない」と強調した。

また、杉尾氏は、衆院解散・総選挙について「今国会の会期中に解散を行う考えはあるか」と迫るとともに、「秋の総裁選を前倒し実施する考えはないか」とも尋ねた。

岸田首相は、4日に政治資金問題を巡り「最終的には国民、党員に判断いただく」と述べているが、杉尾氏に対する答弁の中で、「衆議院解散、総裁選、特定の政治日程を念頭に置いたものではない」と説明。

そして、「国民の信頼回復のほか、内外に山積する先送りできない政治課題で結果を出すべく、全力で日々の仕事に取り組んでいるところであり、今はそのことしか考えていない」と述べた。

一方、本会議で、経済安全保障上の機密の取り扱いを、政府が認めた人に限定する「セキュリティー・クリアランス」制度の導入を柱とする法案が審議入り。

杉尾氏は、岸田首相の訪米に関連して「衆院で法案の審議を急いだのはバイデン大統領への“手土産”にするつもりだったのではないか」と指摘した。

これに対しても岸田首相は、「審議の日程は国会で決めている」として、「米国への手土産にするために衆院での審議を急いだとの指摘は当たらない」と否定した。

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