佐賀県の玄海町議会に原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の最終処分場の受け入れに向けた請願が15日に提出されました。玄海原子力発電所から30キロに接している松浦市の市民からは「核のごみ」の議論が突如として湧き出たことに戸惑いの声が聞かれました。

玄海町の3団体は「核のごみ」の最終処分場選定に向けた第一段階にあたる「文献調査」の受け入れを求める請願を15日の町議会に提出しました。

対馬市議会でも去年「文献調査」の受け入れを求める請願が出され、賛成多数で採択されたものの比田勝市長が見送っています。

この間、最大20億円の交付金を元にした地域振興を掲げる推進派と、風評被害や危険性を指摘する反対派の間で激しい議論が続きました。

松浦市民は「国がちゃんと掘ってくれるだろうけど、ちょっと…」とか「安全であるとわかってさえもらえればいい、根拠と説明が必要じゃないか」と話しています。

松浦市 友田 吉泰市長は「誘致に向けた動きが始まるとか、そういうことになれ、その前に動いている原子力発電の安全対策をやっていただかないといけない。能登半島地震も含めて不安に思っている住民も多いので声を上げていく必要が引き続きある」と述べています。

玄海町議会は17日に特別委員会を開き、請願を審議することにしています。

テレビ長崎
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