高岡法科大学が来年度からの学生募集を停止すると15日発表したことを受け、波紋が広がっています。
学生やOBからも「驚き」の声が相次ぎました。

高岡法科大学を運営する高岡第一学園は、15日記者会見を開き、「来年度からの学生の募集を停止することを決めた」ことを明らかにしました。

少子化などの影響で1999年以降定員割れが続き、募集定員100人に対する今年度の入学者は過去最低の37人となっていて、累積赤字はおよそ38億円に膨らんでいました。
突然の発表から一夜明け、学生からは「驚き」の声が聞かれました。

*1年の学生は
「きのうの朝、メールが来て気づいた。みんな驚いていた。後輩ができないことがとても残念」

*2年の学生は
「信じられなかった。最初メールできた時はびっくりした。最後(卒業)まで大学としての仕事をしてもらえれば」

不安を抱える在校生を心配して、大学の同窓会では在校生へのケアを求める声も聞かれました。

*高岡法科大学同窓会 藪中一夫会長
「同窓生としてもショックだったし、4月6日に入学式を終えた後それほどたたないうちの発表だったので、新入生がどのように受け止めたのか心配になった。できる限りのサポートを同窓会としてしていかなければと感じた」

一方、高岡法科大学の地元、戸出地区の自治会では学生が地区のイベントに参加するなど、地域の賑わいに欠かせない施設だったと振り返り、閉校後の施設の利活用について心配をしていました。

*戸出地区自治会連絡協議会 角玄富雄会長
「突然の話でびっくりしているが、地区にイベントがたくさんあるが、法科大学の学生が(イベントに)参加し、ボランティア活動にも励んでいた。感謝している。今後、大学が廃止になった時点で、建物の再利用があるのか、高岡法科大学としてもこのあとを考えているのか、広く市民の声を聞くのか、地区としてもこれだけの施設がこのあとどうなるのか心配している」

大学は、すべての学生が卒業するまで責任をもって対応するとし、今後、学生や保護者に対面やオンラインでの説明会を開くことにしています。

富山テレビ
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