北陸新幹線が福井県の敦賀まで延伸して1カ月となります。
富山にとっては、関西圏とのアクセスが良くなり、所要時間が30分ほど短くなりました。
春の観光シーズン、これからのゴールデンウィークに向け、利用の増加に期待が高まっています。

15日、全線開通した立山黒部アルペンルートは大勢の観光客で賑わいました。
今年は去年の同じ時期に比べて予約も増えたということですが、どこから来たのか尋ねてみると…。

*観光客
「大阪から来た」
「滋賀から来た」

海外からの観光客ににまじり、関西方面からの客の姿も。
交通手段を聞いてみると…。

*観光客
「車で来た」
「サンダーバードと敦賀から北陸新幹線」

「金沢までは」乗り換え回数が増え、関西圏では「不便になる」とも言われていた新幹線の敦賀延伸…。

*リポート
「新幹線の敦賀延伸からちょうど1カ月です。春山シーズンを迎え、富山駅はどう変化したでしょうか」

午前10時前。
関西方面からの特急列車と敦賀で接続する「つるぎ」が到着すると…。

*リポート
「外国人、それから関西方面から来た方でしょうか、続々と改札をくぐります」

*関西からのツアー客
「大阪から。快適でしたわ」
Q.乗換はどうだった?
「新大阪まで延伸してくれれば、ありがたいですけど」

*関西からのツアー客
「(乗り心地は)よかった。富山は子どもとスキーに来たことがある」
Q.以前と比べて新しい富山駅はどう?
「広くなった。いま話していた」

そして、やはり目立つのが…。

*リポート
「きょうは平日ですが、やはり目立つのは外国人旅行客。デンマークからきたあちらのカップルも、京都から北陸新幹線を利用してきたということです」

京都などを訪れるインバウンド客の「迂回利用」。
従来は東海道新幹線を利用していた外国人観光客が、地方ならではの魅力を味わいたいと、北陸まわりのルートを選択しています。

一方、こちらの男性は新幹線を使って北陸の周遊を楽しんでいました。

*外国人観光客
「福井だけじゃなくて奈良にも行った。能登をまわって富山に来た。京都や大阪は何年も前に行ったから通過するだけさ。新幹線は快適だったよ」

富山には2日間滞在。
市内を観光したあと、新幹線で新潟県に向かうといいます。

JTBが行った外国人への意識調査によりますと、海外でも能登半島地震が報道されたことで初めて北陸地域を知り、「関心を持った」「現地の状況をもっと知りたいと思った」という人が、いずれも「北陸を避けようと思った」と答えた割合を上回りました。

また今月に入り、国内旅行のカウンターでも、北陸の食や文化を取り上げるキャンペーンがスタート。
「北陸応援割」をきっかけに、旅行で復興に協力したいという人も訪れているということです。

間もなくやってくるゴールデンウィーク。
JR西日本が発表した期間中の(今月26日から来月6日まで11日間)予約状況によりますと、北陸新幹線の「かがやき」、「はくたか」の指定席予約は今月11日時点で15万5000席と、前の年より15%増えました。

JRは、従来東海道新幹線を利用していた福井から東京に向かう利用客が、乗換のいらない北陸新幹線に切り替えたことや、「北陸応援割」と合わせて新幹線の敦賀延伸が注目されたことが増加につながっているとみて、さらなる利用に期待が高まっています。

とにかく、いまは円安ということもあり、大勢の外国人が国内に旅行で訪れています。
こうした外国人客や国内旅行客をどう取り込んでいくのか…。
新幹線延伸による富山の優位性を、より生かしていくことが求められています。

富山テレビ
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