那覇軍港の浦添市への移設計画を巡り県は16日、民間の港の整備について環境への影響を考慮し「埋め立て面積を最小限に抑える必要がある」などとする知事意見を提出しました。

那覇軍港の浦添西海岸への移設を巡ってはおととし、関係自治体が軍港を北側に配置し南側に観光やビジネスの拠点づくりなどを目指す民間の港を整備する案で合意し移設に向けた作業が進められています。

こうしたなか県はきょう民間の港を整備するエリアの埋め立て工事について環境影響評価の方法に関する知事意見を事業者の浦添市土地開発公社や那覇港管理組合に提出しました。

対象となっている埋め立てエリアはおよそ32ヘクタールで知事意見では埋め立て海域周辺に豊かな生態系があることから「埋め立て面積を最小限に抑える必要がある」としています。

また、大型商業施設や沖縄西海岸道路などに近い事から工事による騒音や振動の現地調査を観光客などが多い夏場にも実施するなど環境保全に関する意見は6項目120件に上ります。

浦添市土地開発公社や那覇港管理組合は知事意見を踏まえ環境影響評価準備書などの作成へと移ります。

日米両政府が那覇軍港の全面返還に合意して今年で50年となりましたが、移設完了は2030年代となる見通しです。

沖縄テレビ
沖縄テレビ

沖縄の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。