交通の便が不便な地域などで導入が相次ぐ乗り合いタクシー。人工知能AIを活用したシステムを導入し、住民の足として期待が高まる乗り合いタクシーが、4月から唐津市で本格的な運用を開始しています。

唐津市肥前町の道路をゆっくりと走る青い車。昭和自動車が、AIを活用したシステムで運行する乗り合いタクシー「チョイソコからつ」です。
去年8月から厳木や七山など4つの地区で行われた実証運行で、一定の利用者が見込めたため、4月から本格的に運行を開始。
また新たに肥前地区でも半年間の実証期間を設けた運行を始めました。

【唐津市政策部交通政策課 坂本悦子さん】
「いままで手作業で予約があった人を、どう効率よく運ぶかというルート決めを行っていたんですけど、AIによってそれを瞬時に判断して、乗り合い率を上げるようなことができるようになったことが1番のメリットかなと思います」

人工知能AIが最適なルートと乗り合わせを割り出すことで業務を効率化。2020年度から導入が進められた、これまでの乗り合いタクシーは前日の夕方までに電話での予約が必要でしたが、当日の1時間前まで電話とインターネットで予約ができるようになり、月の平均利用者は123人と約1.6倍に増加しました。

【昭和自動車タクシー事業部総務課 前川丈和課長】
「乗降場所が大きく増えます。それによって利用者の利便性が向上すると考えております」

【堀記者】
「こちら肥前町のバス停です。今から仕事が終わった女性をこちらの乗り合いタクシーで家まで送迎します」

町内で働く70代の女性です。4月から帰宅する時間帯の路線バスがなくなり、毎日「チョイソコからつ」を利用しています。

【利用者 70代女性】
「便利は便利ですね」
「1週間先を予約するから、用事ができたときはキャンセルしてですね。予約せないかんけんちょっと面倒は面倒です」

インターネットはまだ慣れず電話での予約が多いといいます。スーパーがない厳木地区を中心に、高齢者の買い物にも活躍している「チョイソコからつ」ですが、こんな課題も…

【利用者70代女性】
「何時くらいに買い物して何時って予約をせないかんけん、ある程度スケジュールを決めてせないかん。お年寄りはかわいそうかな無理かなと思いますけど」

1人目の乗客を降ろし、AIが割り出したルートで次の目的地に向かいます。

【女子生徒】
「行きはバスで(運行)前までは帰りは迎えに来てもらっていました」
Q.この乗り合いタクシーはどうです?
【女子生徒】
「便利」

停留所に到着。運賃は一部の区間を除き一律300円で、電子マネーやクレジットカードも利用できます。
5つの地域で400カ所をこえる停留所を設置し、AIを活用したシステムで登録者数が1000人をこえる「チョイソコからつ」。
車を運転できない人など住民の足として期待が高まります。

【唐津市政策部交通政策課 坂本悦子さん】
「お出かけする機会を増やせるチャンスだと思って、利用してもらいたいなと。利用者数が伸びてほしいなと思います」

サガテレビ
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