端午の節句を前に佐世保市の染物店では、初節句を祝う「武者絵のぼり」作りが行われています。

「武者絵のぼり」は初節句を迎える男の子の健やかな成長を願う縁起物です。

佐世保市相浦町にある創業122年の川口家染工場では4代目の川口直一郎さんが1本ずつ心を込めながら勇壮な戦国武将の顔を丁寧に描きます。

川口家染工場 4代目 川口直一郎 社長
「(先代の)父が言うには目玉を描くということで、のぼり自体に魂が入るといっていた。そういうつもりで描いている」

のぼりの長さは7.5メートルで、下絵や染色、乾燥を経て10日ほどで仕上げます。

豊臣秀吉や宇治川の戦いなど、代々受け継ぐ絵柄が約15種類あるということです。

川口直一郎 社長
「いつの時代も親御さんや、おじいちゃん、おばあちゃんが子供に対する気持ちは一緒。注文のある限り作っていきたい」

住宅事情や少子化などで最盛期と比べると注文数は1割ほどですが、伝統の武者絵のぼりが端午の節句を彩ります。

テレビ長崎
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